Shiba Inu(SHIB)を巡る新規投資家向けの警告に対し、市場評論家のラックサイド・クリプトが反論した。足元のファンダメンタルズや保有構造の改善が十分に織り込まれておらず、規制面の見方も単純化しすぎていると主張している。ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」が11日(現地時間)に伝えた。
発端となったのは、暗号資産メディア「Watcher Guru」が掲載した新規投資家向けの記事だ。同記事は、Shiba Inuについて投機性の高さや大きな価格変動、ミームコインを巡る規制リスクを挙げ、慎重な見方を示していた。
これに対しラックサイド・クリプトは、Shiba Inuをミームコイン特有の高リスク資産としてのみ捉える見方に異論を唱えた。プロジェクトの基礎指標に加え、市場全体の回復力も改善していると指摘した。
同氏は、アルトコイン市場が2月3日以降で最も高い水準まで持ち直したと説明。投資家心理が改善するなか、Shiba Inuも反発局面に入る可能性があるとの見方を示した。Shiba Inuはここ数週間、底堅く推移し、4%超上昇した局面もあったという。
価格見通しについても、現在の強気基調が続けば、Shiba Inuの価格から小数点以下の桁の「0」が1つ減る可能性があるとした。一方で、価格上昇期待だけでShiba Inuを評価するのは適切ではないともくぎを刺した。
論点の一つは規制解釈だ。ラックサイド・クリプトは、Shiba Inuを証券法の枠外にあるデジタルコレクティブルのように位置付ける説明について、実際の規制環境を過度に単純化していると指摘した。
その根拠として、米証券取引委員会(SEC)の最近のガイドラインに言及した。デジタル商品に分類されるからといって、特定の暗号資産が直ちに証券法の適用対象になるわけではない、というのが同氏の見方だ。
SECはこれまでに、Shiba Inuのほか、Cardano(ADA)やXRPをデジタル商品の例として挙げたことがある。
投資家心理に関する批判についても、同氏は反論した。ラックサイド・クリプトは、Shiba Inuの保有者だけが非現実的な価格目標に依存しているかのような見方は妥当ではないと述べた。XRPの支持層を含め、暗号資産市場全体で将来の大幅な値上がりを前提とした投機的な目標は広く見られるためだ。
同氏は「暗号資産市場には常に投機的な側面がある。市場がまだ初期段階にあるためだ」と述べた。
さらに、Shiba Inuを巡る基礎指標が十分に評価されていない点も強調した。2月以降、保有者数は増加し、取引所内の供給量は減少。長期的な市場構造も改善しているという。こうした変化が、Shiba Inuの安定性を従来より高めているとの認識を示した。
もっとも、強気一辺倒ではない。ビットコイン(BTC)が依然として弱気のテクニカルパターンを示している点は、Shiba Inuを含む暗号資産市場全体の重荷になるとみている。
加えて、消費者物価指数(CPI)の発表やクラリティ法案の審議など、今後のイベントが市場のボラティリティを一段と高める可能性があると警告した。
今回の論争では、Shiba Inuを単なるミームコインのリスクとして捉えるのか、それとも保有構造や流通量、規制解釈まで含めて評価すべきかが争点となっている。Shiba Inuを巡る強気論は続いているものの、相場の方向感は引き続きビットコインの値動きと主要なマクロ・政策要因に左右されそうだ。