ビットコインは8万2000ドル近辺で上値の重い展開が続いている。チャート上では反発を示唆する動きも出ているが、200日指数移動平均線(EMA)が上値抵抗として意識されるなか、米国勢の現物買いの鈍さが相場の重しとなっている。
ブロックチェーンメディアのBeInCryptoが11日(現地時間)に報じた。2025年10月末以降、米国勢の買い需要が弱含んでおり、ビットコインの上値を抑えているという。
目先の焦点は200日EMAの8万2020ドルだ。ビットコインは週末にかけてこの水準の回復を2度試したものの、いずれも反落した。6日の上抜けは早々に失速し、10日の再挑戦も同様の結果に終わった。50日線と100日線の乖離は急速に縮小しており、ゴールデンクロス形成への期待は残るが、200日線が抵抗線から支持線に転じない限り、本格反発の確認にはなお慎重さが必要だ。
テクニカル面だけを見れば、反発余地は残されている。日足ベースでは20日線が7万8805ドル、50日線が7万6016ドル、100日線が7万6538ドルで推移している。特に50日線と100日線は、数日内にもゴールデンクロスが形成される可能性がある水準にある。4月末には20日線と100日線の収れん後にクロスが発生し、その後の数週間でビットコイン価格は10.72%上昇した。
ただ、課題は需給面にある。デリバティブ市場では直近約90日間、ファンディングレートがおおむねマイナス圏で推移してきた。10日時点では-0.0031%だった。一般に-0.01%を下回ると弱気ポジションへの傾きが強いとみられる。ショートが積み上がれば下押し圧力が和らぎ、ショートスクイーズにつながる余地もあるが、反発を主導する現物需要はまだ明確ではない。
現物市場の指標も同様の方向を示している。Coinbaseプレミアム指数は、Coinbaseと他の主要取引所の価格差を示す指標だ。プラスなら米国勢が相対的に高い価格で買っていることを意味し、マイナスなら米国側の売りが優勢であることを示す。
同指数は2025年10月末以降、おおむねマイナス圏に沈んでいる。5日に一時プラスへ浮上したが、6日には再びマイナスに転じ、同日のビットコインの200日線回復も失敗した。現物市場の弱さがデリバティブ市場より先に表れている点も、相場の重しとみられている。
出来高も弱い。4月13日以降、ビットコイン価格は緩やかに上昇した一方、日次出来高は減少傾向が続いた。商いが細るなか、200日線を回復しようとするたびに売りに押し戻された可能性がある。米国の機関投資家需要の回帰は、Coinbaseプレミアム指数が再びプラス圏に定着するかどうかが一つの判断材料になるという。
上値の第1関門は8万2020ドルの突破だ。これを明確に上回れば、次の抵抗線としてフィボナッチ0.236の8万3608ドルが意識される。その後は8万6223ドル、8万8336ドルが順に上値目標となり、8万8336ドルを突破した場合は、フィボナッチ0.618の9万450ドルが次の主要抵抗線として視野に入る。
一方、下値の支持線は7万9381ドル。この水準を割り込めば、次の支持線は7万4903ドルとされる。さらに下落した場合は、7万493ドルまで下値を試す展開もあり得る。
市場の焦点は、テクニカル指標そのものよりも米国勢の買いが戻るかどうかにある。仮に8万2020ドルを上回っても、米国の現物需要が伴わなければ、6日と10日に見られたような上抜け失敗が再び繰り返される可能性がある。