イーロン・マスク氏のAI「Grok」が、主要銀行によるXRP採用を前提にしたXRPLの処理規模の試算を示した。SWIFTに代わる国際送金インフラとしてXRP Ledgerを活用した場合、年間処理額は30兆ドルから最大150兆ドルに達する可能性があるという。
ブロックチェーンメディアThe Crypto Basicが8日(現地時間)に報じた。Grokは、大手銀行がXRPをグローバル決済向けのブリッジ資産として採用するとの前提で、こうしたレンジを示した。
発端は、X上でXRPコミュニティ参加者が「主要銀行が24時間365日のリアルタイム決済でSWIFTの代わりにXRPを使い始めた場合、XRPLの年間処理額はどの程度まで拡大し、その際に必要な価格水準はどこか」と問いかけたことだった。これに対しGrokは、XRPにとって最大の機会の1つはクロスボーダー決済市場にあると答えた。
Grokによると、この市場規模は2024年時点で約195兆ドルに上り、2032年には約320兆ドルまで拡大する可能性がある。現在はSWIFTが国際銀行送金で中心的な役割を担っているが、銀行業界がより高速なブロックチェーンベースの決済システムへ移行すれば、XRPがその一部を取り込む余地があるとみている。
導入は段階的に進む可能性が高いとの見方も示した。まずは一部の送金経路や流動性ハブでXRPの利用が始まり、その後、適用範囲が広がっていくシナリオを想定している。
その上でGrokは、XRPLが年間100兆ドルを処理する仮想シナリオも提示した。価格の算定には、取引量とトークンの回転速度を比較する、利用価値ベースのモデルを用いたとしている。
XRPの流通速度が高いほど、同じ決済需要を支えるのに必要な価格水準は低下する。一方で、金融機関がより多くのXRP準備金を保有する場合は、必要な価格水準が上昇する構造だと説明した。
採用規模ごとの価格レンジも示した。XRPLの年間取引量が30兆ドル規模であれば、XRP価格はおおむね5ドルから49ドルになる可能性があるとした。
より強気のシナリオとして、年間150兆ドルの決済を処理する場合は、24ドルから最大243ドルのレンジを示した。
もっとも、これらは実際の価格予測ではなく、採用水準と流動性需要に応じてXRPの価値がどう変動し得るかを示す試算例だとしている。XRPの長期的な価値は、ビットコインのような価値保存機能よりも、決済や流動性供給における実用性の影響を受けやすいとの見方も示した。
また、XRP Ledgerの強みとして、ほぼ即時に決済できる処理速度と低い手数料を挙げた。銀行や金融機関にとっては、決済完了までの速さとコストの低さが中核的な利点になると評価している。
今後のXRPを巡る市場の議論は、単純な価格見通しよりも、実際に決済インフラとしてどこまで採用が進むか、また機関投資家の流動性需要がどこまで広がるかに焦点が移りそうだ。