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米上院で審議が進むデジタル資産市場構造法案を巡り、Coinbase、Kraken、Geminiなどの主要暗号資産取引所が、トークン上場基準に関する条項の修正または削除を求めている。上場ルールの設計次第で市場構造が大きく変わりかねないとして、業界と政策当局の駆け引きが強まっている。

Cointelegraphが8日(現地時間)に報じたところによると、各取引所が問題視しているのは、取引プラットフォームが「価格操作を受けにくい」デジタル資産のみを扱うよう求める条項だ。取引所側は、この文言が流動性の低いトークンや時価総額の小さいトークンの上場を事実上難しくする可能性があると懸念している。

業界内では、この条項が維持されれば、新興プロジェクトにとって取引所への上場障壁が大幅に高まるとの見方が出ている。

この論点は政治の場にも広がっている。Politicoによると、問題の文言は今年1月、上院農業委員会での協議過程で一時盛り込まれたが、その後削除された。法案策定の段階で、業界の意見が一定程度反映された事例と受け止められている。

今回の動きは、暗号資産業界の対政界ロビー活動の影響力を示すケースとしても注目されている。ブライアン・アームストロング氏が現行の法案文案に反対姿勢を示した直後、上院銀行委員会が関連審査を延期したと伝えられたためだ。

アームストロング氏は特に、トークン化株式を巡る規制の不透明さを問題視したという。

この法案は、2025年7月に米下院を通過した「Clarity Act」の流れを引き継ぐ内容と位置付けられている。柱となるのは、米商品先物取引委員会(CFTC)のデジタル資産市場に対する監督権限の拡大で、米証券取引委員会(SEC)との権限分担も主要な争点となっている。

もっとも、立法手続きはなお流動的だ。上院では、ステーブルコインの利回り規制など追加論点を巡る折衷案も協議しており、一部議員は8月の休会前までの成立を目標に据える。

ホワイトハウスも、6月の上院採決、7月の下院処理を想定した日程に期待を寄せていると報じられている。

業界では、取引所規制の基準設定次第で今後の市場構造が大きく変わるとの見方が強い。トークン上場基準に加え、監督権限の配分や利益相反防止規定が最終法案にどう盛り込まれるかが焦点となる。

一方、Coinbaseの政策担当幹部は今回の論争について、「すでに過去に議論された論点だ」と述べ、現時点での過度な受け止め方をけん制した。ただ、最終案はなお固まっておらず、上院審議の過程で追加修正が加わる可能性は残っている。

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