公共部門のAI市場が急拡大している。ソフトウェア政策研究所が10日に公表した「2025年 公共部門AI導入現況研究」によると、公共部門のAI関連委託契約額は2015年の2443億ウォンから2024年には2兆8207億ウォンへと拡大し、この10年間で11.5倍になった。
契約件数も同期間に221件から1215件へ増加し、5.5倍となった。2024年の契約額は3兆ウォン規模に迫っている。
公共部門全体のICT関連委託契約額に占めるAI案件の比率も上昇した。2016年は3.33%だったが、2020年以降は10%台で推移し、2024年は11.8%だった。
過去10年間のAI導入契約件数は累計6975件に上る。調査対象となった公共機関412機関のうち、268機関がAIを導入しており、導入率は65.0%だった。
導入分野も高度化が進んでいる。初期はOCRや音声合成(TTS)など比較的単機能の活用が中心だったが、2024年にはチャットボットが325件、機械学習が208件、ディープラーニングが176件となり、AIの活用がサービス開発や運用へ広がっていることが分かった。
一方で、需要が一部の中央省庁や大型案件に偏る構図も明らかになった。公共AIの契約規模は2023年に2兆ウォンを超えたが、同研究は、国防部の知能型プラットフォーム構築事業や大韓法律救助公団の法律サービスプラットフォーム事業など、一部の大型案件が市場規模を押し上げたとみている。
1件当たりの平均契約額は、国家機関が20.5億ウォン、準政府機関が23.3億ウォンだった。これに対し、地方自治体は10.8億ウォンにとどまり、案件規模の差が目立った。
地方自治体では、AI関連事業の48.6%が既存システムの保守運用だった。新規構築や高度化に向けた投資は相対的に限られていた。
受注構造でも大企業優位が目立った。中小企業は1509社が全契約件数の87.6%を受注したものの、1件当たりの平均契約額は12億1500万ウォンにとどまった。これに対し、大企業25社の平均契約額は110億9200万ウォンで、中小企業の約9倍だった。