イーサリアム(ETH)11万3000ETH超がBinanceやCoinbase Primeに移動し、市場で売り圧力への警戒感が強まっている。
ブロックチェーンメディアのBeInCryptoが8日(現地時間)に報じたところによると、Garret JinとBlackRock、Fidelityは数時間のうちに計11万3000ETH超、約2億6000万ドル相当をBinanceとCoinbase Primeへ送金した。
このうち最大の動きはGarret Jinによるものだった。オンチェーンデータ上で「#BitcoinOG1011」と表示されるアドレスは同日、7万8077ETHをBinanceに入金した。金額は約1億7800万ドル。同アドレスにはその後も30万3618ETHが残っており、時価は約6億9250万ドルとみられる。ビットコインも9343BTCを保有している。
Garret Jinは2日前にも、同様に16万5000ETHをBinanceへ移していた。元BitForexのCEOで、相場の大きな方向性を狙う取引で知られる。2025年10月の急落前には、7億3500万ドル規模のビットコインのショートポジションを構築しており、2026年に入ってからはビットコインとイーサリアムの配分をたびたび見直していた。
もっとも、今回の入金が直ちに現物売却を意味するわけではない。オンチェーンデータだけでは、この移動が売却目的なのか、ヘッジなのか、ポートフォリオのリバランスなのかは判断できない。
BlackRockのiShares Ethereum Trustは、Garret Jinの取引の約3時間前に1万1475ETHをCoinbase Primeへ送金した。金額は2627万ドル。続いてFidelityも1時間以内に2万3919ETHをCoinbase Primeへ移し、規模は5444万ドルに達した。
Coinbase Primeへの送金も、常に現物売却に直結するわけではない。ETFの運用会社は、償還対応やカストディ資産の移管、認定参加者(AP)との受け渡しに伴う資金移動のため、同プラットフォームを定期的に利用している。ただ、市場ではこうした移動が売却のシグナルと受け止められることもある。
こうした資金移動は、米国のイーサリアム現物ETFで資金流出が発生した局面と重なった。7日には米国のイーサリアム現物ETFで純流出が1億351万ドルとなった。内訳はFidelityのFETHが6226万ドルの償還で最大、BlackRockのETHAが2631万ドルで続いた。ETHは記事執筆時点で1ETH=2289ドル前後で推移していた。