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XRPの2026年から2030年にかけた長期見通しが、大きく割れている。強気シナリオでは2030年に28ドルへ達するとの予想がある一方、弱気シナリオでは1ドル近辺にとどまるとの見方も出ている。XRP現物ETFへの資金流入や規制明確化、Rippleの決済事業拡大が上昇要因として意識される半面、供給負担や競争激化、マクロ経済の不透明感が下押し材料となっている。

ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」は5月6日(現地時間)、2030年時点のXRP価格見通しが1ドル台から28ドルまで大きく開いており、市場で期待と慎重論が併存していると報じた。

最も強気なのは、機関投資家マネーの流入余地を重視する見方だ。Standard Charteredは2026年のXRP目標値を従来の8ドルから2.8ドルへ引き下げたものの、中長期の上昇シナリオは維持した。2027年は7ドル、2028年は12.6ドル、2029年は19.6ドル、2030年は28ドルを見込む。

ジェフリー・ケンドリック氏率いる暗号資産リサーチチームは、足元の市場軟調を踏まえて短期見通しを下方修正した。ただ、次の上昇サイクルでは10ドル突破の可能性が残るとし、その前提としてXRP現物ETFへの資金流入拡大と機関需要の増加を挙げた。

強気見通しは他社にも広がる。PricePrediction.netは2026年のXRP価格を5.51〜7.11ドルと予想し、2029年には最大20.92ドルまで上昇する可能性があるとした。Telegaonも、2030年に16〜20ドル水準に達するとの見方を示している。

Yahoo Financeの寄稿者クリス・マクドナルド氏とThe Motley Foolも、規制環境の改善と機関投資家の採用拡大を背景に、2026年に10ドルへ到達する可能性に言及した。

一方で、慎重な見方も根強い。CoinCodexとChangellyは、2026〜2027年のXRPが概ね1〜2ドル台で推移すると予測する。DigitalCoinPriceはさらに弱気で、2026年に0.57ドルまで下落し、2030年も1ドル前後にとどまる可能性があるとみている。

見通しがここまで割れる背景には、足元の市場環境と構造的な変数が同時に作用していることがある。XRPは2025年7月に3.6ドルで過去最高値を付けた後、軟調に転じた。2025年11月にXRP現物ETFが上場して以降、累計純流入は10億ドル(約1500億円)を超えたが、2026年に入ってからの価格反発は限定的だった。

XRPは年初に2.41ドルまで上昇した後、再び下落し、足元では1.4ドル前後で推移している。年初来では約23%安、過去最高値からは60%超下落した水準にある。

市場では、XRP現物ETFの資金フローが最大の変数とみられている。同メディアは別の分析で、XRP現物ETFへの累計流入額が13億ドル(約1950億円)を超えたと伝えた。資金流入が続けば、需給面から買い圧力が強まる可能性があるとの見方だ。

規制環境の変化も重要な材料だ。Rippleは2025年末、米国でナショナル・トラスト銀行免許の条件付き承認を得た。最終承認に至れば、米国の金融規制の枠組みの中で事業拡大を進めやすくなる。

米議会で審議される「クラリティ法案」も、暗号資産規制を巡る不透明感を和らげる要因として注目されている。ただ、審議の遅れや法案不成立は、市場心理の重荷になりかねない。

Rippleのステーブルコイン「RLUSD」の成長も焦点の一つだ。RLUSDはローンチから1年で時価総額が約13億ドル(約1950億円)に達した。日本や韓国など、規制整備が比較的進む市場で決済・送金ネットワークとして広がれば、XRPをブリッジ資産として使う需要が増えるとの見方もある。

もっとも、RLUSDの拡大がXRP価格の押し上げに直結するかはなお不透明との見方が多い。

下振れリスクもはっきりしている。Finderのパネルは、大量流通するXRPと継続的なエスクロー解除を懸念材料に挙げた。USDCやUSDTなどのステーブルコインが国際決済で存在感を強めていることに加え、SWIFTのブロックチェーン基盤の決済システムが拡大すれば、XRPの活用余地が狭まる可能性も指摘されている。

マクロ経済も無視できない。米連邦準備制度理事会(Fed)が利下げペースを速めれば、リスク資産選好の回復を通じてXRPの追い風になり得る。一方、世界景気の減速や株式市場の急落などでリスク回避姿勢が強まれば、暗号資産市場全体が圧迫される可能性がある。

総じてみると、XRPの長期見通しは、XRP現物ETFへの資金流入や規制進展、Rippleエコシステムの拡大といった好材料と、供給負担、競合する決済ネットワークの拡大、マクロ不透明感といった悪材料の綱引きとなっている。市場の関心は、強気の価格目標そのものよりも、機関資金が実際に流入を続けるか、決済ネットワークがどの程度の速度で広がるかに移りつつある。

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