IRENが、オープンソースのクラウド基盤を提供するMirantisを買収する。英The Registerが8日(現地時間)に報じた。Mirantisは買収後も独立運営を維持し、IRENのクラウド事業拡大を支援するという。
Mirantisは、OpenStackディストリビューションやHCIアプライアンス、Kubernetes関連ツールで知られる。2025年には、AIインフラのデプロイ自動化プラットフォーム「k0rdent AI」も発表していた。
IRENは2018年、Iris Energyとして設立された。低コストの電力を確保できる地域でデータセンターを建設し、ビットコイン採掘事業を始めた。
2023年には生成AIインフラ事業に参入し、NVIDIA製GPUを大量に調達。その後、社名を「IREN」に変更した。事業はカナダ・ブリティッシュコロンビア州から始まり、その後テキサス州、オクラホマ州へ拡大した。現在はデータセンター6拠点を運営している。
Mirantisのアレックス・フリードランドCEOは、「AIが企業やサービスプロバイダーのインフラ需要を再構築している。市場では、ハードウェア、プロバイダー、企業環境全体にまたがる複雑さを管理できる、オープンなAIインフラ標準が求められている」と述べた。
一方で、クラウド事業者によるソフトウェアスタック買収の成功例は多くないとの見方もある。業界アナリストのキース・タウンセンド氏は、RackspaceやEquinixを含む複数企業が同様の取り組みを進めたものの、最終的には設備運営や電力、冷却といった本業に軸足を戻したと指摘した。そのうえで、ネオクラウド事業者の長期的な価値は、ソフトウェアやプラットフォームではなく、電力契約と冷却インフラにあるとの見方を示した。