Rippleの元最高技術責任者(CTO)であるデイビッド・シュワルツ氏が、過去のXRP売却を巡る批判に反論した。売却はあくまで個人の財務判断であり、購入よりも道徳的に劣る行為だという見方は成り立たないと主張している。論争は、価格見通しにとどまらず、プロジェクト関係者に関連トークンの保有を続ける責任があるのかという点にも広がっている。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが6日(現地時間)に報じた。議論が再燃したきっかけは、シュワルツ氏が最近、XRPの極端な価格予測に懐疑的な見方を示したことだ。一部コミュニティで語られる「XRPは100ドル、あるいは1万ドルまで上昇し得る」との見方について、現実味に乏しいとの考えを示した。
シュワルツ氏は、「裕福な投資家がXRPの1万ドル到達を1%でも本気で信じているなら、すでに大量に買い進めていたはずだ。そうであれば、現在の価格は少なくとも20ドル近辺になっていただろう」と述べた。
これに対し、XRPコミュニティの一部は、同氏が過去にもXRPの上昇余地を過小評価してきたと批判している。シュワルツ氏は以前、XRPが0.25ドルに到達する可能性は低いと見ており、価格が0.10ドル前後に達した段階で保有分の大半を売却したと公表している。
批判が強まるなか、シュワルツ氏はX(旧Twitter)で反論した。「誰もが自分と同じ条件でXRPを売買する機会を持っていた」としたうえで、「BitcoinやEthereumも同じように売却したが、その際には大きな批判は出なかった」と述べた。
さらに、「売却が購入より道徳的に劣るという考えは全面的に否定する」と強調した。投資家は他者の期待収益よりも、自身の経済的利益を優先すべきだとし、「財務的に有利な局面では売るべきだ」という立場を一貫して取ってきたと説明した。
過去の投資判断も改めて注目を集めている。シュワルツ氏は、Ethereum(ETH)4万枚を1枚当たり1.05ドルで売却し、約4万2000ドル(約630万円)を確保したと明かしている。現在、同じ数量の価値は約9420万ドル(約141億3000万円)に相当するが、保有は2枚未満だという。
Bitcoin(BTC)についても、相当量を早い段階で手放したとしている。同氏は一時、1000BTC超を保有していたが、大半を1000ドル前後で売却し、残りも約7500ドル付近で処分したと説明した。現在の保有は1BTC未満としている。
こうした経緯から、XRP支持者の一部は、シュワルツ氏がBitcoin、Ethereum、XRPのいずれについても長期的な上昇余地を繰り返し過小評価してきたと主張している。
一方、シュワルツ氏は、プロジェクトの中核人物であることを理由に関連トークンを保有し続ける義務があるとの見方も退けた。「プロジェクトを作った人が最後までトークンを保有しなければならないという考え方は非合理的だ」と反論している。ただ、自身が現在も100万枚超のXRPを保有していることに触れ、XRP市場から完全に離れたわけではないとも強調した。
今回の論争は、単なる価格見通しを超え、プロジェクト関係者のトークン保有や売却をどこまで責任の問題として捉えるべきかという論点にも広がっている。シュワルツ氏はこれを個人の財務判断の領域と位置付ける一方、コミュニティの一部では、プロジェクトに深く関わる人物ほど長期保有への責任は重いと反発する声が出ている。