ビットコイン(BTC)の新規大口ウォレットが、Binanceから短時間で約2500BTCを出庫した。市場では単なる資金移動ではなく、大口による買い集めの兆候との見方が広がっている。取引所残高の減少に加え、テクニカル指標でも強気サインが点灯しており、底打ち観測が改めて強まっている。
7日(現地時間)、ブロックチェーンメディアのBeInCryptoによると、新たに作成されたウォレット「bc1qhx」は、約2億200万ドル相当のビットコインを2回に分けて受け取った。オンチェーン分析プラットフォームのLookonchainによれば、内訳は2250BTCと250BTCで、少額のテスト送金も確認されたという。
市場では今回の動きについて、個人投資家による通常の資産移動ではなく、機関投資家や大口保有者による蓄積のシグナルと受け止める向きが強い。一般に、大量のビットコインが取引所の外に移されると、短期的な売り圧力は弱まりやすい。とりわけ自己保管への移行は長期保有の意思を示す場合が多く、市場ではポジティブ材料とみなされやすい。
今回の出庫は、取引所にあるビットコイン残高の減少傾向とも重なる。売却可能な供給が細る一方で、現物ETFや機関マネーの流入が続けば、値動きが一段と荒くなる可能性があるとの見方が出ている。実際、ビットコインは足元で8万ドル近辺から反発し、直近の下落分を一部戻した。
テクニカル面でも強気材料が出ている。ボリンジャーバンドの考案者ジョン・ボリンジャー氏の運用プログラム「Tactica」は最近、ビットコインに強気転換シグナルを示し、ポジションを構築したと伝えられた。ボリンジャー氏自身も、同氏のトレンドモデルがビットコインでポジティブシグナルに転じたと説明している。
市場では、こうした動きを重要な変化とみる声も出ている。トレーダーのフィンフリーダム氏は、「ボリンジャーバンドの考案者が自らビットコインで強気ポジションを取った点は、逆張りの観点からも注目に値する」と述べた。
定量アナリストのフランク氏が示したオンチェーンデータも関心を集めた。同氏によると、ビットコインの短期保有者向けMVRVバンドが過熱ゾーンを上抜けたのは、昨年11月以来初めて。ただし、この指標は価格動向に追随する性質があり、単独で相場の天井を示すものではないと指摘した。
マクロアナリストのブレット氏は、週足の相対力指数(RSI)でもまれなパターンが確認されたと分析した。RSIが30を下回った後、再び50ラインを上抜けたケースはビットコインの歴史上4回しかなく、過去はいずれも底打ち形成後に現れたという。
もっとも、市場には慎重な見方も残る。今回の反発が本格的なトレンド転換につながるかどうかは、週足終値の動きで見極める必要があるとの指摘が多い。RSIの上抜けが維持されれば強気シグナルの信頼性は高まる一方、上昇が失速すれば足元の楽観論は急速に後退する可能性もある。
今後の焦点は、取引所からのビットコイン流出が継続するかどうかだ。追加の流出が続けば、機関投資家による蓄積シナリオに一段と説得力が増す。一方で、大量の資金が取引所へ戻れば、短期的な利益確定売りへの警戒が強まりそうだ。オンチェーン分析筋は、ビットコインが8万ドル台半ばへ反発するなかで従来の弱気派が見通しの修正を迫られているとしつつも、上値にはなお複数の主要な抵抗帯が残っており、上昇局面は一筋縄ではいかないとの見方を示している。