中東情勢を巡る警戒感が暗号資産市場の重荷となっている。画像=Reve AI

米財務省は、イラン関連の暗号資産約5億ドル相当を差し押さえた。トランプ政権が進める対イラン制裁作戦「オペレーション・エコノミック・フューリー」の一環で、民間側でもTetherが米財務省外国資産管理局(OFAC)と連携し、TRON上のUSDT約3億4000万ドルを凍結した。

5月1日付のCoinpost報道によると、スコット・ベッセント米財務長官は4月29日にFox Businessに出演し、同作戦を通じてイラン関連の暗号資産を管理下に置いたと明らかにした。米国はイラン政権の資金源の遮断を重視しており、経済制裁を一段と強めている。

ベッセント長官は、米国がイランの海外資産の差し押さえも進めていると説明した。さらに、イラン通貨は対ドルで60〜70%下落し、深刻な通貨危機に直面しているとの認識を示した。

また、ホルムズ海峡のハルグ島港湾に対する海上封鎖も並行して進められており、原油出荷は事実上停止していると述べた。

民間企業との連携も強まっている。Tetherは4月24日、OFACと協力し、TRON上のUSDT約3億4000万ドル規模を凍結した。

イランはこれまで、従来の金融制裁を回避する手段としてデジタル資産を活用してきた。イラン中央銀行は、自国通貨の安定維持と国際貿易の継続に向け、デジタル資産を使った複雑な資金隠匿スキームを運用してきたほか、原油取引の決済でも暗号資産の利用を広げてきた。

Chainalysisによると、2025年時点のイランの暗号資産保有額は78億ドルに達する。このうち約半分をイラン革命防衛隊が管理しているとみられている。

米国は、テヘランの資金移動ルートを全面的に追跡する方針も改めて示した。ベッセント長官は、ヒズボラやハマスといった代理組織への資金供給能力を断つことが目標だと述べた。

さらに、イラン産原油の取引を容認する金融機関や関連産業に対しては、二次制裁を科す用意があるとして、各国の購入者をけん制した。

米国とイランの協議が停滞するなか、米国は対イラン経済圧力をさらに強めている。制裁対象国による銀行システム迂回の手段として暗号資産の利用が広がるなか、米当局は民間企業と連携し、監視体制の強化を進めている。

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