XRPは4月末時点で1.40ドル前後のもみ合いが続いている。5月相場は、1.50ドルを終値で明確に上抜けて1.70ドルを目指すのか、それとも調整で1.17ドル近辺を再び試すのかが焦点となりそうだ。チャート上では強気パターンが意識される一方、オンチェーン指標には過熱を示す兆候も出ている。
ブロックチェーンメディアのBeInCryptoは29日(現地時間)、XRPの日足チャートで1.70ドルを上値目標とするカップ・アンド・ハンドルが形成されつつある一方、オンチェーンでは過熱を警戒すべきシグナルが確認されていると報じた。
市場が注視しているのは、ネットワーク価値対取引比率(NVT)だ。XRPのNVTは29日に1076まで上昇し、2025年10月以降で最高水準を記録した。
直近の急騰局面ではNVTがおおむね700を下回っていたことを踏まえると、足元では過熱感が強まっているとみられる。報道によれば、過去にも同様の極端な水準は、取引量の裏付けを欠いた上昇の後に短期調整へつながったケースがあったという。
弱気シグナルが和らぐには、NVTが300を下回り、日次取引量が再び増加する必要があるとの見方も示された。一方で、10万ドル超のいわゆるクジラ取引の件数や取引所への流入は、2026年2月以降大きな変化がなく、新たな大口資金の流入は確認しにくい状況だ。
もっとも、テクニカル面では上値余地も残る。週足のXRP/USDTチャートでは、XRPは1.17ドルの0.786フィボナッチ・リトレースメントを維持している。
価格は2月以降、1.30〜1.45ドルのレンジで推移しており、狭い蓄積帯を形成している。週次の出来高は減少傾向が続く。
ただ、上昇転換が明確になったわけではない。週足の相対力指数(RSI)は緩やかに持ち直しているものの、2025年12月の高値から続く下降トレンドラインをなお下回っている。
移動平均収束拡散指数(MACD)は週足で緑のヒストグラムが3本連続で出現し、強気のゴールデンクロスに近づいている。このため、週足終値で1.50ドルを上回れば、次のレジスタンス突破の可能性が高まり、1.70ドルの0.618フィボナッチ・リトレースメントが上値目標として意識される。
日足チャートでも強気シナリオは一定程度示唆されている。カップ・アンド・ハンドルの測定目標は1.70ドル近辺で、1.61ドルに位置する0.382フィボナッチ・リトレースメントを上回る水準だ。
足元のXRPはハンドル形成の範囲内で1.40ドル前後を推移している。主要サポートは1.30ドル、レジスタンスは1.50ドルとされる。
日足のMACDとRSIはともに中立圏に近く、出来高の減少も続いている。こうした組み合わせは、レンジ相場の長期化というより、相場が近く方向感を伴って動き出す局面で現れやすいとの分析もある。
上値と下値の分岐点は比較的明確だ。日足終値で1.50ドルを明確に上回れば、1.70ドルまでおよそ16%の上昇余地が開く。
一方、1.30ドルを下回ればカップ・アンド・ハンドルは崩れ、次の下値支持として1.17ドルが意識される可能性がある。
外部材料にも注意が必要だ。米証券取引委員会(SEC)は5月3日、CLARITY法案に関するラウンドテーブルを開く予定で、XRPを巡る対立構図の解消につながる相場材料として言及された。
また、4月のXRP現物ETFへの流入額は7500万ドルだった。資金流入が続くかどうかは、足元のテクニカルな持ち合いとあわせて、5月の値動きを左右する変数となりそうだ。
5月のXRP相場は、1.50ドル突破を起点とする1.70ドルへの上昇シナリオと、オンチェーンの過熱シグナルを背景とした調整リスクがせめぎ合う展開となりそうだ。上昇継続か、1.17ドル近辺までの下押しかは、出来高の回復と外部材料の有無が鍵を握る。