Microsoftは4月30日、Azure Localの拡張性を強化し、単一のソブリン環境内で数千台規模のサーバーを展開できるようにしたと発表した。インターネットから分離された環境への導入にも対応し、セキュリティやコンプライアンスを自社環境で管理できる点を強調した。
同社によると、Microsoft Sovereign Private Cloudを基盤とするAzure Localは、利用企業が保有するハードウェア上で、クラウドと整合性のあるインフラを構築できる。
インターネット分離環境でも導入可能で、セキュリティ設定やコンプライアンス要件をローカルで直接管理できる。これにより、運用統制を自社側で維持しやすくなるという。
Microsoftは、こうした機能強化によって、企業や組織がデータ主権を確保したまま、現場全体で稼働する大規模ワークロードをローカル環境で実行できると説明した。
また、Azure Localはアーキテクチャを大きく見直すことなく、単一のソブリン境界内でサーバー規模を数百台から数千台へ柔軟に拡張できるとしている。
導入事例として、米通信大手AT&Tは、ミッションクリティカルなインフラの運用統制を確保する目的でAzure Localを採用した。オランダの土地登記所Kadasterは、国家レベルの機微な公共データに関する主権管理を目的に活用している。
イタリアのFiberCopも、全国規模のソブリンクラウドとAIサービスの提供に向け、エッジ拠点全体でAzure Localの構築を進めているという。
Azure Localは現在、DataON、Dell Technologies、Everpure、Hitachi Vantara、HPE、Lenovo、NetAppなど、主要グローバルパートナーのコンピューティングおよびエンタープライズストレージ基盤を通じて提供している。
Microsoftのスペシャライズドクラウド担当プレジデント兼最高技術責任者(CTO)、ダグラス・フィリップス氏は、「Azure Localと、検証済みのコンピューティングおよびエンタープライズストレージプラットフォーム、アクセラレーテッドコンピューティングプラットフォーム、チップセットを組み合わせることで、ソブリンインフラの展開を支えるデータセンター規模のスタックを提供できる」とコメントした。
そのうえで、「データ、モデル、実行プロセスを、組織の統制下にある環境内で安全に維持できる」と強調した。