ビットコイン相場では強気見通しが残る一方、チャート形状や半減期サイクル、選挙年の季節性が警戒材料として意識されている。写真=Reve AI

ビットコイン(BTC)の年末相場見通しを巡り、強気派と弱気派の見方が大きく割れている。年末25万ドル(約3750万円)を見込む強気シナリオが残る一方、テクニカル分析や半減期サイクル、米中間選挙年の季節性を根拠に、相場の下落局面はなお終わっていないとみる向きも増えている。

Cointelegraphによると、ビットコインは足元で持ち直しているものの、2025年10月に付けた史上最高値の約12万6000ドル(約1890万円)をなお約40%下回る水準で推移している。現在の水準から年末までに25万ドルへ到達するには、3倍超の上昇が必要になる。

億万長者投資家のティム・ドレイパー氏やFundstrat共同創業者のトム・リー氏らは、従来の強気見通しを維持している。ただ、市場では追加下落の可能性を警告する声も強まっている。

弱気シナリオを唱える代表格の一人が、先物市場のベテラントレーダーであるピーター・ブラント氏だ。同氏は最近、ビットコインの日足チャートで「弱気フラッグ(bear flag)」が形成されつつあると指摘した。弱気フラッグは、下落トレンドの途中で一時的に戻した後、再び下値を試す可能性を示す代表的なチャートパターンとされる。

ブラント氏は、ビットコインが直近で約7万9500ドル(約1192万円)近辺の抵抗線に上値を抑えられ、反落の兆候を見せたと説明した。調整が続けば、5月にはチャネル下限に当たる6万9000ドル(約1035万円)近辺まで下げる可能性があるとの見方もある。

さらに、この支持線を明確に割り込んだ場合には、5万ドル(約750万円)を下回る水準まで下落余地が広がるとの指摘も出ている。

半減期サイクルを踏まえた「サイクル天井」説も再び浮上している。ビットコインは過去3回の半減期後、いずれも12〜18カ月以内にサイクルの天井を付けてきた。2024年4月の半減期を起点とすれば、2025年10月の12万6000ドルが今回のサイクル高値だった可能性があるという見方だ。

警戒材料としてもう一つ挙がっているのが、米中間選挙年に繰り返されてきた「5月の売り」のパターンだ。アナリストのマーリン・ザ・トレーダー氏は、米中間選挙の年には毎回、ビットコインが5月前後から大幅下落を始めたと指摘した。

実際、2014年は61%、2018年は65%、2022年は66%の下落が、それぞれ5月ごろに始まったという。同じパターンを2026年に当てはめれば、ビットコインは60%超下落し、極端な場合には3万ドル(約450万円)近辺まで下げる可能性があるとの計算になる。

こうした動きは、伝統的な金融市場の変数とも無関係ではない。Capital Groupのマット・ミラー氏とクリス・ブックバインダー氏は2月のリポートで、中間選挙は議会勢力や政策の方向性を巡る不確実性を高めると指摘した。春先に選挙戦が過熱すると、投資家はリスク資産の比率を引き下げ、買いのタイミングを遅らせながら、相場変動の拡大に備える傾向があると分析している。

こうした背景から、年末時点の見通しは強弱が大きく分かれている。弱気派は、2025年10月の高値がすでに今回のサイクル天井だった可能性や、選挙年特有の季節性に伴う下落パターンを重視する。

一方で、Bernsteinのアナリストのように、ビットコインにはなお10万〜15万ドル(約1500万〜2250万円)まで反発する余地があるとみる向きもある。

もっとも、想定レンジの開きは大きい。25万ドルの強気予想が残る一方で、チャート分析では6万9000ドル、5万ドル割れ、さらには3万ドル近辺まで、複数の下値シナリオが同時に取り沙汰されている。市場の関心は、5月の調整がどの程度の規模になるのか、そして2025年10月の高値が今回の半減期サイクルの天井だったのかどうかに集まっている。

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