XRP 写真=Shutterstock

XRPは、これまでのような投機主導の急騰ではなく、実需の拡大を背景に段階的に水準を切り上げていく可能性がある――。ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」は28日(現地時間)、XRPコミュニティ関係者のDigital Asset Investorがこうした見方を「エンドゲーム理論」として示したと報じた。

同理論の柱は、実需が先にXRPの下値を押し上げ、その後に投機資金が流入して値動きが大きくなるというシナリオだ。Digital Asset Investorはこれを「ゆっくり水位が上がる浴槽」に例える。裏側で実需が積み上がることで価格の土台が徐々に切り上がり、その動きに出遅れた市場参加者が後から参入することで、ボラティリティが上乗せされるという説明だ。

この見方に立てば、XRPは典型的な急騰・急落型の値動きではなく、より安定した長期上昇トレンドを形成する可能性がある。一方、相場の転換点として注目されるのが供給面だ。実利用に回るXRPが増えれば、取引所で流通する量は減る。需要拡大が続けば、上昇ペースが一段と速まる可能性がある。

こうした見方は、XRP価格が実需を十分に反映していないとの指摘に対して、Rippleのシニアバイスプレジデント、マーカス・インファンガーが示した認識とも重なる。インファンガーは、価格と需要の間に大きな乖離があるとは限らないとし、市場が転換局面に入るなかでユーティリティは静かに拡大している一方、価格発見はそれに遅れて進んでいるとの見方を示した。

同氏は、XRP Ledger(XRPL)上のトークン化資産の規模が、この1年で約1億〜2億ドルから20億ドル超へ拡大したと指摘した。米国でXRP現物ETFが導入されたことも、流動性拡大要因として挙げた。こうした機関投資家のアクセスはユーティリティと競合するものではなく、決済資産としてのXRPの効率性を高め、活用を後押しするとの見解だ。

開発者サイドからも、XRPLの設計そのものがXRP需要を生み出すとの見方が出ている。XRPLのバリデーターであるVetは最近のポッドキャストで、XRPがネットワーク内の流動性ルートの中核を担うと説明した。

Vetが挙げた自動ブリッジ機能は、異なる資産間の取引をXRP経由でつなぎ、価格効率を高める仕組みだ。例えば、2つのステーブルコイン間の取引もXRPを介して成立し得る。XRPL上で資産の種類が増え、機関投資家の参加が広がるほど、流動性レイヤーとしてのXRP需要も自然に拡大するという。

XRPが取引手数料の支払いに使われ、その手数料がバーン(焼却)される点にも言及があった。時間の経過とともに、XRPが緩やかなデフレ性を帯びる可能性があるという意味だ。すでに許可型の分散型取引所や規制順守ツールなどの新機能も稼働しており、XRPLは機関向けDeFi、外国為替、クロスボーダー決済の領域を狙う。

その結果、マーケットメイカーが流動性供給のためにXRPを直接保有せざるを得ない環境が生まれる可能性もある。ネットワーク利用の拡大が、そのままXRP需要の増加につながるという見立てだ。

全体として今回のシナリオは、XRP価格とユーティリティの乖離が恒常的な問題ではなく、時間差の問題にすぎない可能性があるという点に軸足を置く。決済やトークン化、機関金融分野でXRPの採用が広がれば、需要は急激ではなく着実に積み上がり、その過程で下値も徐々に切り上がる。その後、投機資金がこうした変化を本格的に織り込めば、市場流通量が絞られた局面で価格変動が増幅される可能性がある。

Digital Asset Investorは次のように述べた。

「私のXRPエンドゲーム理論は、ユーティリティが立ち上がると、価格は浴槽の水位のようにゆっくり上がっていく、というものだ。やがて投機家がそれに気付き、一気に参入する。こうして緩やかに切り上がる価格のフロアが形成され、その上で投機による上下動が起きる」

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