NYSE Arcaは、暗号資産信託の上場基準を見直す規則改正案で、XRPを適格資産の例として盛り込んだ。改正案は米証券取引委員会(SEC)に提出済みで、最終的な可否はSECの審査に委ねられる。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが28日(現地時間)に報じたところによると、NYSE Arcaは、商品ベース信託の上場基準を定める規則「8.201-E」の改正案をSECに提出した。
改正案の柱は、信託資産の大半を、既存の監視体制や上場基準に適合する暗号資産で構成するよう求める点にある。具体的には、暗号資産信託の純資産価値(NAV)の少なくとも85%を、すでに承認要件を満たした資産で構成することを求め、未承認カテゴリーの資産の組み入れは最大15%までに制限する。
この基準の下で、NYSE Arcaはビットコイン、イーサリアム、ソラナと並んで、XRPを適格資産の例として明記した。XRPとこれらの適格資産を組み合わせて保有する信託でも、未承認資産の比率が15%を超えなければ基準を満たすことになる。
NYSE Arcaは今回の規則改正について、暗号資産商品を手がける発行体に柔軟な商品設計の余地を与える一方、監視共有協定や規制市場の監督に基づく投資家保護は維持する狙いがあると説明した。単純に組み入れ対象を広げるのではなく、既存の上場審査の枠組みを保ったまま、ポートフォリオ構成の選択肢を広げる内容としている。
もっとも、この文書によってXRPがコモディティと公式に位置付けられたわけではない。改正案では、XRPはあくまで適格資産の例として示されたにとどまり、法的位置付けに関する最終判断までは含まれていない。それでも、XRPが米国の規制論争の中心にあった経緯から、上場規則の文書に名称が明記されたこと自体が市場の関心を集めている。
背景には、XRPの法的位置付けがなお完全には整理されていない事情がある。2023年には、ニューヨークの連邦裁判所がXRPは証券に当たらないと判断した。一方で、法律専門家の間では、XRPをコモディティとみなせるかを巡る議論が続いている。SECと米商品先物取引委員会(CFTC)は、共同の分類枠組みの中でXRPをビットコイン、イーサリアムと並ぶ「デジタル商品」に分類した経緯もある。
改正案は現在、SECの審査を受けている。SECは最終決定に先立ち、パブリックコメントを募る手続きを進めている。XRPを含む信託商品が実際にどこまで認められるかは、今後の審査結果に左右される見通しだ。
市場では、今回の文書が規制上の不確実性に対する最終的な答えにはならないとの見方も出ている。業界関係者は、将来の政策変更リスクまで含めて不透明感を解消するには、「CLARITY法(CLARITY)」のような議会立法が必要だと指摘する。SECの審査とは別に、XRPを含むデジタル資産の法的位置付けを明確にする動きは、引き続き焦点となりそうだ。