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テスラは、EV需要の減速懸念がくすぶる中で発表した2026年1~3月期決算で、売上高が市場予想を上回った。一方で、AIやロボット分野への大規模な先行投資が財務面の重荷となっており、成長戦略と収益性をどう両立させるかが焦点となっている。

売上高は223億9000万ドル(約3兆3585億円)で、前年同期を上回った。もっとも、AI・ロボット関連の設備投資拡大が負担を押し上げており、資金配分を巡る見方も分かれている。

自動運転分野では、テスラが既存のHW3(ハードウェア3)搭載車では無監督の完全自動運転(FSD)に対応できないと正式に認めたことが波紋を広げている。自動運転戦略そのものの修正を迫る内容で、ハードウェア移行の進め方や補償対応が今後の論点になりそうだ。

同社は、自動運転コンピューターHW4の改良版となる「HW4プラス」の準備も進めている。イーロン・マスクCEOは、新チップについて「AI4.1」または「AI4プラス」と呼び、メモリー容量が従来の2倍になると説明した。

次世代モビリティ戦略では、遅延が相次いでいる。ロードスターの発売は再び先送りされ、ロボタクシー計画の具体的な日程もなお示されていない。ただ、全車種を自動運転へ移行するという大枠の方針は維持している。

ロボタクシー専用のスーパーチャージャー整備など、周辺エコシステムの準備は続いているものの、度重なる計画変更によって市場の信認は揺らいでいる。

生産面では、Optimusの量産に向けてModel SとModel Xの生産ラインを転用し、ロボット中心の製造体制への移行を本格化させている。14年間にわたり販売されてきたModel Sも終盤局面に入り、EV時代を象徴したモデルは転換点を迎えている。

このほか、運転席を完全に廃した電動自律走行の貨物プラットフォーム「Humble Hauler」も登場した。倉庫、鉄道基地、港湾など、管理された閉鎖環境での自動搬送を想定したクラス8級の電動プラットフォームとして位置付けられている。

一方、Sony GroupとHondaは、EV事業を手がける合弁会社Sony-Honda Mobilityの事業を事実上中断する方針を固めた。設立趣旨に沿う製品・サービスを短期間で市場投入するのは難しいと判断し、事業縮小を決めたという。

General Motors(GM)も、大型電動ピックアップトラックとSUVの次世代モデルへの刷新計画を無期限で中断した。Chevrolet Silverado EV、GMC Sierra EV、Hummer EV、Cadillac Escalade IQについては、現行世代以降の計画が不透明になっている。

EV市場を取り巻く環境も変化している。コスト競争力や実用性が重視される中、バッテリー劣化率が想定ほど大きくないことが分かり、耐久性への懸念はやや和らいできた。英国では、EVの価格が内燃機関車を下回る逆転現象も起きている。

米国では、燃料費負担を背景にEVレンタカーの需要が急増している。経済性と実用性を前面に打ち出した普及が、一段と進みつつある。

現代自動車は「2026 北京国際モーターショー」で「IONIQ V」を世界初公開した。コンセプトカー「VENUS」をベースに開発した中国戦略モデルとして、現地需要を反映した初の量産車だとしている。

韓国のモビリティ業界では、事業の軸足が車両中心からデータ・プラットフォーム中心へ移りつつある。SoCarはテスラ導入を通じてサブスクリプション事業の拡大に乗り出し、Kakao Mobilityは自動運転のオープンエコシステム構築を進め、技術基盤の強化を図っている。

Whistleは、AIベースの中古車相場レポートを導入した。業界全体でも、フェスティバルや観光などで蓄積される移動データを活用した収益化戦略が広がっている。

自転車市場では、グラベルやロードといった用途別の区分が一段と明確になり、消費者の選択基準も細分化している。チェーンやギアを使わない「ペダル・バイ・ワイヤ」方式も登場し、駆動技術にも変化が出始めている。

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