Dogecoinの建玉(OI)が6億2900万ドル(約944億円)を超え、短期的な反発観測が強まっている。もっとも、現物価格の上昇に比べてデリバティブ市場での持ち高の積み上がりが目立っており、相場の変動率が高まる可能性も意識されている。
27日付のCryptopolitanによると、Dogecoinは0.10ドルを下回る水準で推移する一方、デリバティブ市場のポジションが急増しており、上放れへの期待が広がっている。
Dogecoinは直近24時間で0.098ドル前後で取引され、過去1カ月では8.5%上昇した。日中には10日ぶりに一時0.10ドルを上回る場面もあった。ただ、現物の上昇以上にデリバティブ市場の建玉拡大が進んでいることから、短期的な値動きの荒さを警戒する見方もある。
建玉の増加が目立つのはBinanceだ。BinanceにおけるDogecoinの建玉は直近5日間で1億ドル(約150億円)増加した。特に23日以降は、建玉が23億1000万ドルから32億3000万ドルへと膨らんでいる。市場では、デリバティブ参加者がDogecoinの値動きに対して、より強い方向感を持ってポジションを積み上げている兆候と受け止められている。
一方で、建玉の拡大がそのまま相場の反転につながるとは限らない。Dogecoinはここ数週間、建玉が積み上がった後に清算が相次ぐ局面を複数回見せてきた。このため足元の動きについては、持続的な回復というより、リスクの高い短期の投機的ポジションとの見方が多い。直近の価格上昇が、急増する建玉の規模に見合っていないとの指摘もある。
テクニカル指標でも、なお方向感は定まっていない。相対力指数(RSI)は直近24時間で55を上回り、投資家の関心が戻りつつある可能性を示したが、依然として中立圏にとどまった。Dogecoinはビットコインのセンチメントに連動する一方、需要面ではXRPやSolanaより底堅いとの見方も示された。
目先はレンジ内での推移が続くとの見方が優勢だ。Binanceの清算ヒートマップでは、Dogecoinは0.094〜0.104ドルの範囲に収まっている。仮にショートの清算が発生しても、0.10ドル超への一時的な上昇にとどまり、その後はポジション調整や強制清算に向かう可能性が指摘されている。現時点では、大規模な清算を誘発する局面には至っておらず、清算規模の大きい主要トークン群にも入っていない。
市場の焦点は、積み上がったデリバティブ市場のポジションが実際の価格上昇につながるのか、それとも再び短期的な清算で終わるのかにある。DogecoinはSNSでの過熱感とは距離を置いた比較的落ち着いた値動きを続ける一方、デリバティブ市場では方向性を見込んだポジションが急速に膨らんでいる。
0.104ドルの上限を明確に上抜けて定着できれば、建玉の増加が上昇局面の燃料になる可能性がある。この場合、ショートカバーが追加の買いを呼び込み、短期反発の勢いを強める展開も想定される。
逆に、0.094ドルの下限を割り込むか、建玉が急減するようであれば、今回の動きはトレンド転換ではなく、短期的な投機ポジションの解消と受け止められる可能性が高い。現物需要の明確な追随が確認されるまでは、Dogecoinは限られたレンジ内で高い変動性を伴う展開が続きそうだ。