Samsung Electronicsは4月28日、裸眼3D対応ディスプレイ「Spatial Signage」の32型モデルを発売した。年初に投入した85型に続く追加投入で、小規模な商品展示向けのラインアップを広げる。あわせて、業務用ディスプレイ管理ソリューション「Samsung VXT」にAIを活用したコンテンツ制作機能などを新たに搭載した。
「Spatial Signage」は、独自技術「3D Plate」により、専用メガネなしで立体映像を表示できるのが特徴だ。
新たに追加した32型は、解像度がFHD(1080×1920)で、アスペクト比は9:16。靴やジュエリーなど小型商品の展示を想定し、正面・側面・背面を見せる360度回転映像の表示に適するとしている。
一方、既存の85型は4K UHD(2160×3840)解像度を採用し、高さ約190cmの画面でランウェイ映像などの大型没入型コンテンツに対応する。32型とは用途が異なる。
32型の本体の厚さは49.4mm、重量8.5kg。ホログラムボックス型の3Dディスプレイと比べて軽量で、限られたスペースや店舗の棚上にも設置しやすいという。
設置面では、Video Electronics Standards Association(VESA)の標準規格に準拠し、壁掛け設置とスタンド設置の両方に対応する。Samsung Electronicsは今後、85型と32型以外にもラインアップを拡大する計画だ。
「Spatial Signage」は、CES 2026の「Enterprise Technology」部門でイノベーション賞を、Edison Awardsで銀賞をそれぞれ受賞した。
同社は32型の発売に合わせて、「Samsung VXT(Samsung Visual eXperience Transformation)」にも新機能を追加した。Samsung VXTは、遠隔での機器管理やリアルタイム監視、コンテンツの制作・配信に対応するプラットフォームだ。
新たに搭載した「AIスタジオ」アプリでは、写真1枚からサイネージ向けの動画コンテンツを作成できる。「Spatial Signage向け最適化」オプションを選択すると、立体感のあるコンテンツを生成し、4K解像度へのアップスケーリングも可能だという。
遠隔管理機能も強化した。明るさ、音量、電源を時間帯ごとに自動調整できるスケジューリング機能に加え、1台の画面がコンテンツのダウンロードを完了すると、同一ネットワーク内のほかの画面と共有できる「スマートダウンロード」機能を追加した。
Samsung Electronics映像ディスプレイ事業部のキム・ヒョンジェ副社長は、「32型のSpatial Signageは、大型サイネージの設置が難しかった空間でも没入感のある3D体験を提供できる製品だ」とコメントした。そのうえで、「革新的なディスプレイ製品とソリューションを組み合わせ、統合デジタルサイネージのエコシステムを構築し、最適な業務用ディスプレイソリューションを提供していく」と述べた。