ビットコインは足元で上昇基調を維持しているが、米機関投資家の需要鈍化を示すシグナルが重なり、8万ドルの回復は容易ではないとの見方が出ている。
BeInCryptoによると、27日(現地時間)のビットコインは8時間足ベースで一時7万9098ドルまで上昇し、2月末から続く上昇チャネルの上限近辺に達した。
チャート上では上昇トレンドが続いているように見える一方、市場内部の指標には弱さがにじむ。ビットコインは4月22日にも同じレジスタンスラインに到達したが、上抜けに失敗して調整局面に入った。今回はその水準まで再び戻した格好だ。
テクニカル面では、4月14日から27日にかけて価格が切り上がる一方、相対力指数(RSI)は切り下がっており、弱気ダイバージェンスが意識されている。次の8時間足が現在の足を下回って引ければ、このシグナルが確定する可能性がある。
米国の買い圧力を示すCoinbaseプレミアム指数も弱含んでいる。この指数はCoinbaseと他取引所とのビットコイン価格差を示すもので、4月22日の上抜け局面では0.038だったが、27日には0.020へ低下した。
価格が再びレジスタンス近辺まで戻す中でも、米国勢の買い圧力はむしろ弱まっていたことを意味する。
同様の動きは今月中旬にも見られた。4月14日から16日にかけてCoinbaseプレミアムは0.064から0.011へ低下した一方、ビットコイン価格は上昇を続けた。
もっとも、その後の価格は1日持ちこたえた後、4月17日に7万7089ドルから次の取引レンジとされる7万3820ドルへ下落した。Coinbaseプレミアムが先行指標として機能した形で、今回もこれに近いパターンだとみられている。
先物市場でも、上抜けを支える勢いは弱まっている。4月22日時点の未決済建玉(OI)は340億2000万ドル、資金調達率は-0.021%だった。
当時はショートポジションの積み上がりが大きかったにもかかわらず、ショートスクイーズは強く起きず、上抜けは失敗した。足元の未決済建玉は328億9000万ドルまで減少し、11億3000万ドル相当のポジションが解消された。資金調達率も-0.002%へ縮小している。
これは、7万9510ドルを上抜ける局面で必要だったショートカバー圧力が弱まり、上昇ブレイクの主要な材料が大きく後退したことを示す。
市場参加者が当面注視する水準は7万9510ドルだ。8時間足の終値がこの価格を明確に上回れば上抜け確認となり、次の上値目標として8万ドルが意識される。
一方で、上ヒゲを付ける、あるいは日足終値でレジスタンスラインを超えられない場合は、調整局面が続く可能性がある。
下値の目安としては、7万6074ドルが第1の支持線とされる。ここを割り込めば、7万3948ドル、7万2230ドルが次の支持線として意識される。
日足ベースの主要支持線は、0.618のフィボナッチ・リトレースメントと重なる7万512ドルだ。ここを下回ると、2月末から続く上昇チャネルそのものが大きく弱まる可能性がある。
今回のビットコイン反発局面では、チャート上でレジスタンス突破を試す一方、需要面やデリバティブ関連指標は上昇を十分に裏付けていない。価格がレジスタンスに接近する局面でも、米国の買い需要鈍化とショートスクイーズ圧力の低下が同時に確認されており、市場は7万9510ドルを上抜けて維持できるかを当面の分岐点として見極める展開となっている。