ビットコインのドミナンス上昇を受け、アルトシーズン観測が後退している。写真=Shutterstock

ビットコインのドミナンスが60.66%まで上昇し、アルトコイン市場への資金流入期待が後退している。市場では、ドミナンスが61%を上回って定着すれば、アルトコインに一段の逆風となるとの見方が出ている。一方で、ETH/BTCの動向次第では相場反転の余地も残る。

BeInCryptoによると、ビットコインのドミナンスは前週、60%を突破した。2025年8月から2026年4月まで続いた約8カ月のもみ合いを上抜けた格好だ。

今回の上昇は、資金がアルトコインからビットコインへ再び向かっているシグナルと受け止められている。週足では60.66%で引け、59.63%に位置するフィボナッチ・リトレースメントの0.236水準を上回った。市場では、2025年6月に付けたこのサイクルの高値66.06%が再び意識されるとの見方もある。

日足でも同様の流れが確認されている。ドミナンスは約8カ月続いた58〜60%のレンジを明確に上抜け、足元では61%近辺の抵抗帯を試している。RSIは2025年10月以降で初めて買われ過ぎ圏に入り、MACDも上昇モメンタムを示している。

市場では、ドミナンスが日足または週足で61%を上回って定着した場合、アルトコインへの下押し圧力が強まるとの見方が出ている。仮に66.06%まで上昇すれば、アルトコイン市場からの資金流出が一段と進む可能性があるとの分析もある。

もっとも、アルトシーズンの可能性が完全に消えたわけではない。市場アナリストのCrypto Kaleoは、ETH/BTCの長期チャートが、2017年以降の上昇局面を抑えてきた下降トレンドラインに接近していると指摘した。足元の0.02980はこのトレンドラインのすぐ上に位置しており、0.055超への上昇余地を示唆した。

ただ、Crypto Kaleoはアルトコイン反発の前提条件も明確にしている。過去の強気相場では、アルトコインが本格的に上昇する前に、まずビットコインが回復して過去最高値を更新したと説明。そのうえで、DeFi相場の余波がなお整理されている局面にあるとして、「確信度の高い銘柄を拾っていく局面」になり得る一方、「本格的なアルトシーズン」にはなお時間が必要だと述べた。

こうした状況は、別の指標からも確認できる。アルトコインシーズン指数は現在37で、基準上は「ビットコインシーズン」の範囲にとどまる。一般にアルトシーズンは同指数が75以上の局面を指し、現状はその半分程度にすぎない。直近90日間で、アルトコインがビットコインを上回れていないことを示している。

指数の長期推移も追い風とは言いにくい。2022年7月以降のデータでは、指数が75を超えるアルトシーズンはまれで、発生しても短期間で終わるケースが多かった。大半の期間は中立、もしくはビットコイン優位の地合いだった。

ビットコインのドミナンス上昇、ETH/BTCの下降トレンドラインが意識される展開、アルトコインシーズン指数の低迷が重なるなか、市場では2026年末までに広範なアルトシーズンが到来する可能性は低下したとの評価が出ている。

もっとも、相場の変数は残る。ドミナンスが61%の抵抗帯で押し戻され、週足で59.63%を再び下回れば、年末にかけてアルトコインに資金が向かう展開が改めて意識される可能性がある。逆に、ビットコインが新たな上昇波を形成できずに弱含めば、アルトコインは対ビットコイン、対ドルの両面で上値が重くなる可能性がある。

足元の値動きは、ビットコイン高が市場全体の資金配分を改めて左右し始めていることを示している。ドミナンス、ETH/BTC、アルトコインシーズン指数の3指標はいずれも、アルトコイン相場になお慎重な見方が必要であることを示している。

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