韓国の主要ゲーム各社で、通常は閑散期とされる1~3月期の業績改善が見込まれている。Pearl AbyssとNCSOFTは新作タイトルの寄与で大幅増収増益が予想され、KRAFTONとNetmarbleは既存IPの堅調な推移が業績を支える。Nexonも会社計画で2桁の増収見通しを示している。
金融情報会社F&Guideによると、Pearl Abyssの2026年1~3月期の売上高予想は2916億ウォンで、前年同期比248.5%増。営業利益は1250億ウォンと、前年同期の52億ウォンの営業赤字から黒字転換する見通しだ。
業績改善を支える主因は、先月20日に発売したオープンワールド型アクションアドベンチャーの新作「紅の砂漠」だ。発売初日に200万本、4日で300万本、26日で500万本を販売した。
同社は6月まで、ボス再戦や新規衣装、難易度設定機能などを盛り込んだアップデートを順次実施する計画だ。ユーザーの反応を反映し、販売の勢いを維持する方針としている。
NCSOFTの1~3月期売上高予想は5181億ウォンで、前年同期比43.8%増。営業利益は930億ウォンと、前年同期の52億ウォンから1681.5%増となる見通しだ。
成長を牽引するのは「Aion2」と「リネージュ クラシック」だ。昨年11月に投入した「Aion2」は、発売から2カ月で累計売上高1000億ウォンを突破。前四半期からの繰り延べ分が1~3月期に計上されることも寄与する。
「リネージュ クラシック」は2月の発売後3週間で、課金額ベースで500億ウォンを超えた。最大同時接続者数は32万人を記録した。「Aion2」が20~30代、「リネージュ クラシック」が40~50代を取り込み、ユーザー層の拡大につながったとの見方も出ている。
一方、コスト面では、子会社リフフ・スプリングコムズの連結編入に伴うマーケティング費や人件費の増加が収益性の重しとなる。ただ、売上の伸びがこれを大きく上回る見込みという。
年内の「Aion2」グローバル展開に加え、「JustPlay」の連結編入も今後の注目材料となっている。
KRAFTON、Netmarble、Nexonは既存IPを軸に成長を維持する構図だ。
KRAFTONの1~3月期売上高予想は1兆2058億ウォンで、前年同期比37.9%増。営業利益は4098億ウォンと、同10.4%減を見込む。
売上成長を牽引したのは、「PUBG: BATTLEGROUNDS」のPC版とモバイル版だ。PC版は1月の新年イベント、3月の9周年イベントに加え、「Aston Martin」とのコラボ再販が奏功し、トラフィックと課金がともに伸びた。
モバイルでは、中華圏の「和平精英」が前四半期のプロモーション中断後に持ち直し、中東の「PUBG Global」もラマダン期間中に過去最高売上を更新した。
営業利益が前年同期比で減少する背景には、ADKの連結編入に伴う人件費やマーケティング費、支払手数料の増加に加え、約400億ウォン規模の退職慰労金など一時費用の発生がある。
もっとも、1~3月期以降もトラフィックの増加傾向は続いている。4月にPvEローグライトモード「ゼノポイント」を追加して以降、1日のピーク同時接続者数は70万人台から90万人超に上昇した。90万人超は2020年以降で初めてという。
Netmarbleの1~3月期売上高予想は6921億ウォンで、前年同期比10.9%増。営業利益は725億ウォンと、同45.8%増を見込んでおり、改善基調が続く見通しだ。
3月投入の「Stone Age: Idle」や「The Seven Deadly Sins: Origin」は、1~3月期中の寄与期間が短く、業績への反映は限定的だった。次四半期(4~6月期)からは新作売上が通期で寄与し、改善幅がさらに広がるとみられる。
4月発売の「MON GIL: Star Dive」は、発売初日に韓国の主要2ストアと日本のApp Storeで人気ランキング1位を記録した。6月には「SOL: Enchant」、下半期には「俺だけレベルアップ:カルマ」など複数タイトルの投入を控える。
F&Guideは、Netmarbleの2026年通期売上高が初めて3兆ウォンを超える可能性にも言及している。
Nexonについては、他の上場各社と異なり、F&Guideのコンセンサスではなく会社計画を基準とする。1~3月期の売上高予想は1兆3973億~1兆5229億ウォンで、前年同期比では一定為替ベースで32~44%増に相当する。営業利益予想は4752億~5675億ウォンとしている。
「メイプルストーリー」フランチャイズは2025年に売上高が前年比43%増となり、全体売上の約40%を海外市場で稼いだ。Nexonはこの成長モデルを「ダンジョン&ファイター」IPにも展開し、2026年に「DNF Idle」、2027年に「Dungeon & Fighter Classic」を発売する計画だ。
会長のパトリック・セーデルルンド氏は、3月のキャピタルマーケットブリーフィングで「成功確率の高いプロジェクトに経営資源を集中する方向へ戦略を転換する」と述べた。