ビットコイン 写真=Shutterstock

ビットコインの8万ドル前後が、相場の次の方向を占う重要な節目として意識されている。現物ETF投資家と短期保有のクジラの実現価格がこの水準に集中しており、戻り売り圧力が強まる可能性がある一方、取引所保有残高の減少など供給縮小を示す動きも出ている。

24日付のCoinPostによると、現物上場投資信託(ETF)投資家と短期保有のクジラはいずれも、損益分岐点に近い価格帯に位置している。8万ドル近辺では売り圧力が強まりやすく、相場の分岐点になる可能性があるという。

CryptoQuantの登録アナリスト、モレノDV_は、ETF投資家の実現価格が約7万6400ドルで、足元の現物価格とほぼ同水準にあると分析した。短期保有のクジラの実現価格も約7万9600ドルと、現在の価格をやや上回る水準にある。両者がそろって損益分岐点に接近するなか、8万ドルを挟んだ値動きが次のトレンドを左右するとの見方を示した。

売り圧力が意識される背景には、足元までの含み損局面がある。ETF投資家は1月30日以降、約3カ月にわたって含み損の状態が続いていた。短期保有のクジラの含み損は現在43億ドルで、30日平均では94億ドルに達する。モレノDV_は、1月15日にビットコイン価格が9万5000ドル近辺まで上昇した際、損益分岐点を回復した短期クジラから一斉に利益確定売りが出た局面があったと指摘した。

一方、需給面では供給縮小を示すシグナルも出ている。アナリストのサニー・モウムは、取引所のビットコイン残高が年次、月次ベースでともに減少傾向にあると分析した。BlackRockのIBIT、Strategy、Morgan StanleyのMSBT、Charles Schwab、Goldman Sachsなどを通じた機関投資家の買い需要が広がり、市場で流通するビットコインの量が減っているとみている。

Glassnodeは週次レポートで、ビットコインが「トゥルー・マーケット・ミーン」の7万8100ドルを上回ったと評価した。ただ、その上には短期保有者の実現価格である8万100ドルが控える。過去の弱気局面でも、この水準を一気に上抜ける場面は多くなかったとしている。

現物市場とデリバティブ市場の温度差もなお残る。ビットコインは、現物ETFへの資金流入再開と現物需要の持ち直しを背景に7万8000ドルを回復したが、デリバティブ市場ではショート優位の構図が続いている。短期保有者の未実現利益比率は54%を超えると利益確定売りが出やすい傾向があり、足元の指標はその水準に近いという。

もっとも、現物ETFへの資金は7日移動平均ベースで純流入に転じ、累積出来高デルタも主要取引所全体で買い優勢へと切り替わった。ただ、買いの主導役はBinanceで、Coinbaseの勢いは相対的に弱かったとCoinPostは伝えている。

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