写真=4月23日に公開された「Musinsa メガストア聖水」の外観(撮影:アン・シネ)

Musinsaは4月24日、ソウル・聖水に国内最大級のオフライン拠点「Musinsa メガストア聖水」を開業する。ファッションを軸に、ビューティー、飲食、体験型コンテンツを組み合わせた複合型店舗として展開し、同社のオフライン戦略を一段と進める。

同社は23日、現地でメディア向け内覧会を開いた。案内役を務めた「オフラインコマース」部門のクォン・アヨン氏は、同店舗について「単なる販売拠点ではなく、Musinsaが志向するファッションとビューティーを凝縮したオフライン空間だ」と説明した。

Musinsa メガストア聖水は、地下1階から地上4階までの延べ2000坪規模。約1000ブランドを集積し、従来のセレクトショップの枠を超えたファッション&ビューティーハブとして育成する考えだ。飲食テナントや各種コンテンツも館内に組み込み、滞在型施設としての色合いを強めた。

特徴の1つが、オンラインの販売データやトレンドを店舗運営に反映するO4O施策だ。館内は「ガールズ」「キックス」「ラン」「バッグ&キャップクラブ」など、テーマ別の専門ゾーンを軸に構成。主な顧客層も従来の10〜20代から10〜40代へ広げ、家族連れの来店も視野に入れる。

1階は施設全体の構成を示す導入フロアと位置付けた。入ってすぐのエリアでは、Prantic ServiceのポップアップとNew Era×KYOKAのコラボレーションポップアップを展開。売り場は主に「ガールズ」と「キックス」で構成する。

各フロアのエスカレーター横には、シューズ売り場「キックス」を配置した。Musinsaの出発点が「靴の写真が多い場所」だったことを踏まえ、ブランドの原点を打ち出す狙いがある。キックスは3階を除く地下1階、1階、2階、4階に設け、フロアごとのテーマに合わせて商品構成を変える。

1階、2階、4階にはショップインショップも導入した。選定ブランドごとに独立感のある売り場を設け、ブランドの個性が伝わる空間に仕上げた。1階にはRONRON、LOW CLASSIC Lc、THE BARNNET、GLOWNY、2階にはAS ONとMiseKi Seoul、4階にはWELTER EXPERIMENT、adidas Performance、The North Faceが入る。

ショップインショップは、オン・オフラインで人気を集めるインディーブランドを中心に編成した。一部ブランドは3カ月単位で入れ替える一方、adidasやNikeなどのグローバルブランドは常設で展開する。

決済面では訪日客ならぬ訪韓客需要を意識した運営を採る。1〜3階にセルフレジを設置し、タックスリファンドや店頭での即時購入にも対応。従来はオンライン決済後に配送で受け取る導線を重視してきたが、新店舗ではその場で商品を購入して持ち帰る外国人客の需要も取り込む。

地下1階は、ワーク&フォーマル、バッグ&キャップクラブ、キックスを中心に構成した。レザーシューズやカジュアルシューズ、ワークブーツをそろえるほか、ブランド別ではなくシャツなどのアイテムやスタイルごとに商品をまとめる「ゾーニング」を導入。従来のブランド単位の売り場編成とは異なる動線設計を採用した。

同フロアには体験型コンテンツも盛り込んだ。エスカレーターを降りた先には無料で利用できるコインカラオケを設置し、その隣にNCT WISHのIPポップアップ空間を設けた。買い物だけでなく、館内で過ごす時間そのものを価値に変える狙いだ。

2階は女性向け商品を前面に打ち出したフロアで、「ガールズ」、バッグ&キャップクラブ、アイウエア、女性向けシューズやブーツ中心のキックス、Musinsa Beautyを集約した。AS ONとMiseKi Seoulのショップインショップも同フロアに置く。

中核の1つとなるのが2階のビューティーゾーンだ。約150坪の売り場に700超のブランド、約7500SKUをそろえ、オンラインのようにランキング順で商品を見せる売り場も設けた。眼鏡士が常駐するレンズ売り場に加え、ビューティーガチャやグローバル会員向けポーチゾーンなども展開する。

3階には「Musinsa Standard 聖水Ero店」が入る。聖水エリアでは2店舗目のMusinsa Standardで、メンズ、ウィメンズ、ホーム、ビューティーの各カテゴリーを扱う。ウィメンズの強みを生かし、シームレスブラゾーンなどをオフラインで初めて展開。ホームカテゴリーでは、グローバル顧客を意識して補助バッテリーやミニ扇風機も並べる。Cool Standardやウインドブレーカーなどの人気商品も前面に押し出す。

4階は「ネクストアウトドア」、スポーツ、ランニング中心のキックス、フードガーデンで構成する。adidas Performance、The North Face、WELTER EXPERIMENTのショップインショップを設けるほか、ユニフォームのマーキングサービスも提供。現在はサッカーユニフォーム向けの有料マーキングを中心に展開し、今後は野球やバスケットボールにも広げる計画だ。ランニングシューズではHOKA、BROOKS RUNNINGなどをそろえる。

飲食ゾーンには、Fuglen Cafe、29CM Food、Pizza Slice、Anheung Maoの食事系ブランドに加え、Tteoksan、Jjuakjjuak、Gimbap Daejangなどのデザート系ブランドが入る。ファッション、ビューティー、コンテンツに飲食を組み合わせることで、来店客の滞在時間を伸ばし、複合施設としての魅力を高める考えだ。

Musinsaは現在、Musinsa StoreやMusinsa Standardなどを含め計75店舗を運営している。メガストアは龍山店に続く2店舗目となる。聖水にはすでにMusinsa Store大林倉庫、Musinsa Standard聖水店、Musinsa Kicksなどを展開しており、自社店舗間の競合を懸念する声もあるが、同社はターゲット層と商品構成を差別化することで影響を抑える方針だ。大林倉庫店が18〜25歳の女性客を主軸としていたのに対し、メガストア聖水はより幅広い年代や家族需要を取り込む。

来店者数は月間で最大35万人を見込む。先行開業したメガストア龍山の月間最大来店者数が25万人規模だったことを踏まえると、聖水店に寄せる期待は一段と大きい。

同店は、Musinsaがこのところ進めてきたオフライン展開を象徴する店舗でもある。同社は今年、セレクトショップやアウトレット、Musinsa Standard、カテゴリー特化型店舗など多様な業態を相次ぎ出店。直近では、京畿圏初のオフラインセレクトショップ「Musinsa Store AK PLAZA 水原」と、湖南圏初のMusinsa Standard店舗「Shinsegae Department Store 光州店」も開いた。

その延長線上で、聖水はMusinsaのオフライン戦略が最も集積するエリアになりつつある。既存のMusinsa Store大林倉庫、Musinsa Standard聖水店、Musinsa Kicksに加え、今回のメガストア聖水とMusinsa Standard 聖水Ero店が加わることで、地域内での存在感はさらに高まる見通しだ。

新店舗からは、Musinsaがファッション中心のプラットフォームからビューティーへと領域を広げていることも読み取れる。同社はビューティー事業の拡大に合わせて関連人材の採用を増やし、オフラインでの販売・リテール機能も強化している。大規模なビューティーゾーンを前面に出したのは、ファッションに続く成長カテゴリーとして育成する意思の表れといえそうだ。

立地面では、同社が進める「ソウルの森プロジェクト」との連動も注目点となる。Musinsaはソウルの森アトリエ通り周辺で、女性ファッション店やライフスタイルストア、専門セレクトショップを相次ぎ展開してきた。最近では「Musinsa Run ソウルの森」「Musinsa Bag&Cap Club ソウルの森」も開業し、同プロジェクトのオフライン拠点は12カ所に増えた。メガストア聖水は、聖水・ソウルの森エリアにおける最大拠点として、アンカーテナントの役割を担う見通しだ。

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