写真=Piolink

Piolinkは4月23日、ソウルのウェスティン・ソウル・パルナスで「Piolink Resilience Summit 2026」を開催し、サイバーレジリエンスに軸足を置く技術企業への転換方針を示した。サイバー攻撃を完全に防ぐ発想だけではなく、攻撃後も事業を継続し、迅速に復旧できる体制の構築を重視する姿勢を打ち出した。

基調講演「レジリエンス、経営の未来」に登壇したチョ・ヨンチョル代表は、危機下でも事業を継続できる「復元力」が、企業の生存と成長に不可欠だと強調した。そのうえで、いかなる状況でも顧客のビジネスを止めないことを支える、サイバーレジリエンスの専門技術企業を目指す考えを明らかにした。

チョ代表は、昨年発生したデータセンター火災による行政ネットワークの機能麻痺や、通信事業者での情報流出、個人情報流出事故、ランサムウェア被害の急増などに言及。「サイバー攻撃と災害の境界が崩れた超接続時代において、100%完璧な防御は不可能だ」と述べた。防御にとどまらず、攻撃後もサービスと事業を維持し、素早く立て直す力こそが本質だとした。

また、戦争の形態も通信網や電力網、データセンターといったITインフラを直接狙うものへと変化していると指摘し、「セキュリティはもはやIT部門だけの課題ではなく、経営と生存の問題だ」と訴えた。従来型のセキュリティが「割れるガラスの盾」だとすれば、今後必要なのは衝撃を吸収して立ち上がる「ばね」のような復元力だと説明。原因を問わず、「いかに迅速に立て直すか」が有効な解だとの認識を示した。

チョ代表はあわせて、米国国立標準技術研究所(NIST)が示すサイバーレジリエンスの4段階として、「予測」「持続」「回復」「適応」を紹介した。これを企業のリスク管理フレームワークとして提示し、中核戦略を通じて復元力を経営に組み込む考え方を説明した。

経営陣が重視すべき変化としては、「セキュリティは消費されるコストではなく、持続可能な競争力だ」と指摘した。事故が起きなかったこと自体ではなく、事故発生時に中核サービスの復旧までに要する時間を経営指標として管理すべきだとし、セキュリティ負債の削減とセキュリティ資本の拡充を含む、財務面でのリスク管理の必要性を訴えた。

さらに、経営層には事業価値を軸にした意思決定を支えるガバナンスの確立が求められると強調した。あわせて、責任追及を前提としない報告体制を通じた心理的安全性を組織内に根付かせる必要があると説明。短期的な成果よりも体質改善を優先し、セキュリティ成熟度を継続的に管理すべきだと付け加えた。

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