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Coinbaseは、英国金融行動監視機構(FCA)の枠組みで発行されたポンド連動ステーブルコイン「tGBP」の取扱いをグローバルプラットフォームで開始した。英国では暗号資産担保融資の提供も始めており、ステーブルコインを軸に現地事業を広げる。同時に、英国の制度設計を巡って準備資産規制や発行量の上限設定に懸念も示した。

ブロックチェーンメディアのCryptopolitanが22日(現地時間)に報じた。今回の取扱開始は、過去6カ月で英国における融資、分散型金融(DeFi)取引、貯蓄口座へとサービス領域を広げてきたCoinbaseの事業拡大の流れに沿う動きとみられる。

tGBPは、FCA登録企業のBCP Technologiesが発行するステーブルコインだ。準備資産は現金と短期の英国債で構成し、トークン1枚を1ポンドで償還できる。Coinbaseは取扱開始に合わせ、英国のステーブルコイン制度に関する見解も示した。

同社は、システム上重要なステーブルコイン発行体に対し、準備資産の40%を中央銀行に置く無利息の現金として保有させる案に反対した。こうした要件は、リスクベースのアプローチにそぐわないと主張している。

発行量の上限設定にも否定的だ。ステーブルコインの発行に上限や厳格な規制を設けることは、実質的にイノベーションの上限を定めるのと同じだと指摘した。あわせて、規制サンドボックスの外にあるホールセール向けトークン化市場でも、ステーブルコインを決済資産として認めるよう求めた。

市場の拡大余地についても強気の見方を示した。ステーブルコイン市場の時価総額は3000億ドルを超えている。Coinbaseは、2025年のステーブルコイン決済取引額が30兆ドルに達したことを踏まえ、今後は2兆ドル規模まで成長し得るとしている。

CoinbaseはtGBP取扱開始の2日前、英国の利用者向けに暗号資産担保融資の提供も始めた。利用者はBitcoin、Ethereum、cbETH(Ethereumのステーキング資産)を担保として預け、最短1分でUSDCを借り入れられるとしている。

このサービスは、Coinbaseのレイヤー2ネットワーク「Base」上で稼働するオープンソースプロトコル「Morpho」を基盤とする。融資上限は担保価値に応じて最大500万ドル。

Coinbase英国シニア・カントリー・ディレクターのキース・グロス氏は、今回の展開について「英国で暗号資産投資と資金管理のための最適なプラットフォームを目指す戦略の一環だ」と説明した。暗号資産担保融資は2025年1月に米国で先行して始めており、2026年4月中旬時点でMorpho経由の累計融資実行額は21億7000万ドルを超えたという。

同日、FCAはロンドンで違法な個人間暗号資産取引を狙った初の合同取り締まりに着手した。ロンドン市内8カ所を捜索し、営業停止に相当する書簡を交付したほか、進行中の刑事捜査を裏付ける証拠も確保したと明らかにした。英国にはFCA登録の個人間暗号資産取引業者やプラットフォームが存在しないため、こうした活動はすべて法の枠外で行われていることになる。

英国の包括的な暗号資産規制の枠組みは、2027年10月に全面施行される予定だ。企業による認可申請の受け付けは2026年9月に始まる。英国市場では今後、ステーブルコインや融資といった制度下のサービス拡大が進む一方、未登録取引への取り締まりも一段と強まりそうだ。

Coinbaseは「英国をオンチェーン化し、ポンドを世界へ広げる。tGBPはCoinbaseで利用可能になった。初のポンド担保型ステーブルコインの取扱開始を通じ、金融の未来における英国の地位を強化する」と発信した。

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