科学技術情報通信部庁舎。写真=科学技術情報通信部

韓国で合成生物学を戦略的に育成するための法的枠組みが整った。科学技術情報通信部は4月23日、「合成生物学育成法」を施行したと発表した。研究開発拠点の指定や公的バイオファウンドリーの整備、研究データの共同利用に関する根拠を明確にし、産業育成と安全管理を一体で進める。

同部によると、合成生物学は生体の構成要素を工学的に設計・製作・活用する技術で、AIや自動化技術との融合を通じて生命工学研究のパラダイム転換を促す分野と位置付けられている。

新法では、研究開発の促進と安全管理体制をあわせて定めた。政府は5年ごとに合成生物学育成基本計画を策定し、それに基づいて毎年の施行計画を立て、実行する。

あわせて、科学技術情報通信部長官が委員長を務める生命工学総合政策審議会の下に、合成生物学の実務推進委員会を設置する。これにより、省庁間の連携強化も図る。

法には、研究開発や産業動向、専門人材の規模などに関する統計の作成・管理も盛り込んだ。これを通じて、同技術の影響や技術水準を評価する。

科学技術情報通信部は今後、合成生物学の研究開発拠点機関を指定する。拠点機関は、技術移転や事業化、創業支援のほか、共同研究開発施設や実証施設の設置・運営、中小・ベンチャー企業への技術支援、共同研究や融合研究の促進を担う。

また、合成生物学の研究開発と活用を支えるため、公的バイオファウンドリーの整備・運営も進める。効率的な管理と活用に向け、運営機関を指定できる仕組みも設けた。

同法では、公的バイオファウンドリーの利用申請手続きや費用基準も具体化した。国家的な緊急事態が発生した場合には、利用の優先順位を調整したり、利用料を免除したりできる特例も定めた。

さらに、利用者と運営機関の協約に基づき、公的バイオファウンドリーで生成・取得した研究データを共同利用できる法的根拠も整備した。共同利用の対象となる研究データの種類や、登録・保管方法なども明確にした。

このほか、合成生物学発展協議会の設置、技術移転・事業化の促進、標準化施策の策定、人材育成、国際協力の推進など、生態系の構築を後押しする施策も盛り込んだ。科学技術情報通信部は年内に基本計画とあわせ、合成生物学が引き起こし得る悪影響や倫理上の問題を予防するための研究開発指針も策定する方針だ。

ク・ヒョクチェ科学技術情報通信部第1次官は「合成生物学を国家レベルで戦略的に育成できる制度的基盤が整った」とした上で、「合成生物学が韓国のバイオ革新とバイオ経済の飛躍を牽引する中核技術として定着するよう、支援体制を着実に整えていく」と述べた。

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