AIコーディング市場は急速に拡大している。写真=Shutterstock

Googleで、新たに作成されるコードの75%をAIが生成する体制への移行が進んでいる。人間のエンジニアは、実際にコードを書く役割から、AIが出力した内容の検証やレビューへと軸足を移しつつある。Business Insiderが22日(現地時間)に報じた。

Googleは、エンジニアリング業務全体をより自律的なAI中心の運用へ切り替えていることも明らかにした。AIによるコード生成の比率は想定を上回るペースで高まっている。

同社は2024年10月時点で、社内コードの約25%をAIが生成していると説明していた。その後、昨年秋には50%に上昇し、約半年で新規コードの75%をAIが担う水準に達した。

Googleは開発者に対し、コーディングにとどまらず、ほかの業務でもAI活用を広げるよう求めてきた。スンダー・ピチャイCEOは最近のブログ投稿で、同社のエンジニアリング組織が「真のエージェント型ワークフロー」に移行していると述べている。

これは、エンジニアがすべての作業を直接こなすのではなく、より自律的に動くAIが業務の一部を担い、人間は管理とレビューに重点を置く形を指す。

生産性向上の事例も示された。ピチャイ氏によると、エージェントとエンジニアが共同で進めた複雑なコード移行作業は、1年前にエンジニアだけで対応した場合に比べ、6倍の速さで完了した。AIが単なる補助ツールを超え、大規模なソフトウェア保守や移行にも使われ始めていることを示す事例といえる。

現在、Googleのエンジニアは自社のGeminiモデルをコード生成に活用している。一部の社員にはAI活用の目標が別途設定されており、この項目は今年の人事評価にも反映される予定だ。AI活用を組織運営に組み込む動きが強まっている。

一方で、社内では他社製AIコーディングツールの利用を巡る摩擦も報じられている。Google DeepMindの一部社員はここ数カ月でAnthropicのClaude Codeの利用許可を得たが、その過程で社員間に対立が生じたという。自社モデルを持つGoogleが外部ツールも併用している実態は、AI開発組織におけるツール選定や評価指標の整理がなお途上にあることを示している。

こうした流れを受け、Googleの開発組織では、コードを直接書くことよりも、AIが生成した成果物の検証や、複雑な作業の共同設計を重視する方向が鮮明になっている。新規コード作成の大半をAIが担う中、今後の焦点は生成比率そのものではなく、誰がどの基準でレビューし、品質を担保するかに移りつつある。

今回のGoogleの事例は、AIが開発支援ツールの域を超え、エンジニアリング運用そのものを変える段階に入ったことを示している。コード生成の自動化が進むほど、レビュー責任や品質管理、組織としての活用基準の整備が一段と重要になりそうだ。

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