RobinhoodはOpenAIの株式に7500万ドル(約113億円)を投じ、個人投資家が未上場のAI企業に間接的に投資できる仕組みを整えた。上場ファンドを通じて投資機会を提供することで、未上場企業へのアクセス拡大を狙う。
22日(現地時間)、ブロックチェーンメディアのCryptopolitanによると、今回の取引は、OpenAIに直接投資できない個人投資家に対し、上場ファンド経由で間接投資の道を開くことを目的としたものだ。
株式の取得は「Robinhood Ventures Fund I」を通じて実施した。同ファンドは3月にニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場しており、Robinhoodはこれを通じて、未上場の高成長企業に投資する手段を個人向けに用意した格好だ。
Robinhood Ventures Fund Iの責任者を務めるサラ・ピント氏は声明で、OpenAIをAI分野の最前線に立つ企業の1社と評価し、同社をファンドに組み入れたことに強い期待を示した。
Robinhoodは今回の投資判断の背景として、米国市場で未上場企業の存在感が高まっている点を挙げた。未上場企業の数は上場企業の6.5倍を超え、米国内の未上場企業の推定総価値は2025年1〜3月時点で10兆ドル(約1500兆円)を上回るとしている。
一方、米国の上場企業数は2000年の約7000社から、2025年には約4000社まで減少したという。企業が未上場のまま成長を続ける期間は長期化しており、企業数と企業価値の双方が拡大していると説明した。
今回の動きは、昨年夏に欧州で浮上した「株式トークン」を巡る論争の延長線上にもある。当時Robinhoodは、欧州のユーザー向けにOpenAIとSpaceXに連動したトークン化株式を提供したが、サム・アルトマン氏は、それらのトークンは会社の実際の持分を意味しないとして反発していた。
その後Robinhoodは、直接的なトークン型の仕組みではなく、ファンドが保有する実際の株式を通じて投資機会を提供する方式へとかじを切った。
市場では、OpenAIやAnthropic、xAIといったAI企業に対する個人投資家の関心が高まり続けている。高成長のテクノロジー企業が新規株式公開(IPO)を遅らせ、未上場のまま大規模な資金調達を続けつつ、経営権を維持したまま成長する構図が定着しているためだ。
株式公開前の企業価値上昇局面が長引くほど、個人投資家とのアクセス格差は広がりやすい。Robinhoodは今回の枠組みを通じて、そのギャップを埋める手段を提示したことになる。
Robinhood株は1株約86ドルで推移しており、直近7日間で9.3%、直近30日間で21.9%上昇した。一方、年初来では25.0%下落し、過去1年間では105.3%上昇している。
同日の米国市場の寄り付き前取引では、Bitcoin(BTC)の上昇を背景に暗号資産関連銘柄も堅調だった。Strategyは2.2%、Robinhoodは1.6%、Coinbaseは1.8%それぞれ上昇した。