Googleは、対話型AI「Gemini」に「ノートブック」機能を追加し、全ユーザー向けに無料で提供を始めた。会話履歴やファイル、ユーザーの指示を一つの空間に保存し、その内容を以降の回答に反映できるのが特徴で、継続的な作業支援を強化する狙いがある。
従来のように毎回ゼロから指示を出すのではなく、過去のやり取りや蓄積した情報を踏まえて作業を進められる点が中核となる。同じ説明を繰り返す手間を減らし、単発の質疑応答にとどまらない活用を想定している。
こうした機能追加を受け、ITメディアのTechRadarは21日(現地時間)、Geminiのノートブック機能を効果的に使う方法を5つ紹介した。
1つ目は、繰り返し発生する作業の集約と自動化だ。予定、タスク、サブスクリプション管理などをノートブックにまとめておけば、「今週の計画を整理して」と指示するだけで全体を整理しやすくなる。毎回同じ内容を入力し直さなくて済むのが利点だ。
2つ目は、メモや着想を実行計画に落とし込む使い方だ。断片的に記録した情報を蓄積したうえで、実行可能な計画に整理するよう依頼すれば、散在した内容を行動ベースで構造化できる。単発の回答よりも、次に取るべき行動に近い形で出力を得られるという。
3つ目は、嗜好データを蓄積して推薦の精度を高める方法だ。食事、消費、コンテンツ利用の記録などを保存しておくことで、Geminiはそれらを踏まえたパーソナライズ推薦を提示できる。過去の選択を継続的に反映できる点が強みになる。
4つ目は、回答スタイルをあらかじめ設定しておく使い方だ。ノートブックの上部に「簡潔に」「会話調で」などの指示を書いておけば、その後の回答にも反映される。プロンプトの再入力を減らし、アウトプットの一貫性を保ちやすい。
5つ目は、目的ごとにノートブックを分けて使う方法だ。日常業務用、個人用、特定プロジェクト用などに分け、各ノートブックの文脈を前提に質問すれば、より的確な回答を引き出しやすくなる。1つに情報を詰め込むより、用途別に整理した方が効率的だとしている。
今回の更新は、AIそのものの性能向上というより、情報の保持と活用の仕組みを拡張した点に意味がある。Geminiは毎回新たに指示を与えるツールから、ユーザーの記録を蓄積し、それを踏まえて作業を継続できるツールへと活用の幅を広げつつある。