ウズベキスタンは、カラカルパク自治共和国に暗号資産マイニング特区「ベスカラ・マイニング・バレー」を設け、入居企業のマイニング収益を2035年1月1日まで非課税とする。電力供給や取引環境、許認可手続きも特区内で一体的に整備し、関連企業の誘致を進める。
ブロックチェーンメディアのCryptopolitanが21日(現地時間)に報じたところによると、シャフカト・ミルジヨエフ大統領がこうした内容を盛り込んだ大統領令に署名した。
ベスカラ・マイニング・バレーは、ウズベキスタン北西部でカザフスタンと接するカラカルパク自治共和国に設置される。
カザフスタンは、かつて世界のビットコイン・ハッシュレートの約13%を占めたマイニング拠点として知られる。ウズベキスタンはその隣接地域に専用区を設けることで、マイニング産業の集積を狙う。
特区に入居する企業の暗号資産マイニングによる所得は非課税となる。あわせて、ウズベキスタンの統合電力網の利用を認めるほか、採掘機器の稼働に必要な追加電力は、カラカルパク自治共和国内に建設される水素発電所から供給する。
入居企業は、採掘した暗号資産をウズベキスタン国内外の暗号資産取引プラットフォームで販売できる。ただし、暗号資産市場の監督機関である国家未来事業庁(NAPP)のライセンス取得が必要となる。あわせて、ベスカラ・マイニング・バレーの担当機関に入居申請書を提出しなければならない。
ウズベキスタンは今年2月、初のマイニング許可を発給した。許可を取得した現地企業Nexagridは、南西部のブハラ地域に採掘施設を建設する計画だ。
今回の特区創設は、ウズベキスタンがマイニング産業の育成を再び加速させる動きの一環といえる。一方で、制度整備がそのまま産業拡大に結び付いてきたわけではない。
NAPPは2年以上前にマイニング許可の発給規定を整備していたが、これまでウズベキスタンで合法的に登録された暗号資産マイニング施設はなかった。
中央アジアでは、各国のマイニング政策を巡る競争も続いている。カザフスタンは電気料金の引き上げで投資妙味が薄れたものの、昨年秋には一部規制を緩和した。
キルギスは昨冬、電力不足を理由にマイニングを停止したが、春には再開方針を示した。トルクメニスタンも、1月施行の法律で暗号資産のマイニングと取引を合法化している。
ウズベキスタンでは暗号資産による決済を禁じているが、今年は決済目的でのステーブルコイン利用を認める方針も明らかにしている。