ドナルド・トランプ米大統領(写真=ホワイトハウス)

米国の戦時対応強化を背景に、自動車業界にも生産体制の見直し圧力が広がっている。米国防総省が、GMのメアリー・バラ最高経営責任者(CEO)やFordのジム・ファーリーCEOら主要完成車メーカー幹部と接触し、EV生産の一部見直しと軍需品の増産余地を打診したと伝えられた。

Fordのジム・ファーリーCEOは、中国EVが米国の自動車産業や製造業全体に大きな打撃を与えかねないとして、米市場への参入を阻止すべきだと主張した。FordはEV事業で大幅な損失計上と戦略修正が続く中、過去5年間にわたりイノベーションを主導してきたダグ・フィールドEV・デジタル・デザイン最高責任者の退任にあわせ、組織再編も進めている。

Volkswagenは次世代電池の開発を加速している。負極を省いた構造の試作セルを公開し、エネルギー密度を従来比で2倍に引き上げる目標を掲げた。

Teslaは自動運転分野で次世代投資を前進させている。自動運転向けAI5チップの設計を完了し、次世代システムの量産準備を進めるとともに、FSDアプリの刷新でサブスクリプション利用の利便性も高めた。

その一方で、既存のHW3を巡っては不満がくすぶる。TeslaはHW3の限界を認めながら、具体的な対応方針を明確にしておらず、オーナーの反発が広がっている。技術移行に伴う負担が表面化している格好だ。

またTeslaは、限定版のModel S/Model X「シグネチャーエディション」の購入者に対し、1年間の転売禁止を盛り込んだ別契約への署名を求めている。違反した場合、Teslaは5万ドルまたは再販売額の全額のうち高い方を損害賠償として請求できるとしている。

世界の完成車メーカー各社は、AIを軸とした車両戦略も加速させている。日産は「AIドライブ」の適用を全車種の90%まで広げる長期ビジョンを示した。StellantisはMicrosoftと連携し、車両サービスやセキュリティ分野へのAI実装を進める。

完成車メーカーとビッグテックの協業が広がる中、車両の知能化競争は一段と激しさを増している。

米EV市場は低迷が続く一方、企業ごとの明暗が分かれている。Hyundai Motorは販売台数が1カ月で40%増と持ち直したが、市場全体では供給不足と需要減速が同時に進んでいるという。

原油価格の急騰でEV需要が下支えされる中、Mercedes-Benzは新型の電動Cクラスを韓国で初公開した。新型「C400 4MATIC」は800Vアーキテクチャを採用し、長距離走行と急速充電を重視した電動セダンとなる。従来のEQブランドとは異なり、Cクラスの名称を冠した専用バッテリーEVである点が特徴だ。

韓国のモビリティ業界でも、自動運転とプラットフォーム強化の動きが進む。Autonomous A2ZとKG Mobility、KGMCはレベル4自動運転車の共同開発に着手した。Tmap Mobilityはホーム画面を刷新し、地図ベースの検索機能を強化した。

電動自転車分野でも、性能と実用性を軸に進化が続く。スタートアップのAlsoは、ペダルと車輪を機械的に直結せず、発電機ベースの駆動とソフトウェア制御で走行感を調整する電動自転車「TM-B」を公開した。カーゴ型や生活密着型のモデルも広がっており、通勤や買い物など日常利用を意識した製品投入が相次いでいる。

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