SK Telecomは4月21日、CEO直下にEnterprise TFを新設し、B2B事業を強化すると発表した。AIデータセンターの推進体制拡充や人事制度の見直しも進め、顧客中心の変革を加速する。
同社によると、キム・ジェホン社長は、就任から6カ月を迎えて開いたタウンホールミーティングで、「顧客中心」の変革の重要性を強調した。あわせて、Enterprise TFの新設や等級制度の見直しなど、組織体質の転換策を示した。
タウンホールでは、全社的な危機対応に積極的に取り組んだ社員をねぎらうとともに、これまでの成果を共有したという。
キム・ジェホン社長は、今後の成長に向けた通信・AI事業の変革の方向性と、新たな企業文化・制度も紹介した。「短期間で企業の盛衰が決まる破壊的イノベーションの時代において、継続的な変化を通じて、より強固な事業構造へ進化しなければならない」と述べ、将来の収益源と成長の中核はAIにあると強調した。
通信事業では、AIに最適化した統合システムなど中長期プロジェクトの遂行力を高める一方、足元のデジタル競争力も継続的に強化する「2トラック」戦略を進める。
B2B分野では、国内唯一の「フルスタック(Full-Stack)」事業者としての能力と、これまで蓄積してきたエンタープライズ領域での経験を土台に、市場開拓を本格化する。CEO直下にEnterprise TFを新設し、有線・無線のB2B競争力を高めるほか、公共・国防分野のAI B2Bで新たな事業機会の創出を狙う。TF長は、ハン・ミョンジンMNO CIC長が兼務する。
AIデータセンター(AI DC)事業では、拡大に向けた推進体制を強化する。AI CIC内にAI DC事業本部(チョン・ソックンAI CIC長が兼務)とAI DC開発本部(ハ・ミンヨン本部長)を新設し、領域別の実行体制を整える。SKグループのメンバー社とグローバルパートナーの能力を結集し、事業の規模拡大を図る。
人事制度も見直す。現在のA・Bバンドによる2段階の等級制度を改め、成長期の実務者を示す「GL1」、中核貢献者の「GL2」、リーダーおよびリーダー候補の「GL3」に細分化した「Growth Level」制度を導入する。あわせて、管理職でなくても高い職務専門性を持つ人材を対象に「職務専門家トラック」を新設し、実務専門性を評価する企業文化の定着を目指す。
キム・ジェホン社長は「10年、20年先を見据えて成長事業を選定し、組織のピボットとHR制度の変革を進める」と説明。「目先の成果は遅れる可能性があり、AX転換にも時間を要するかもしれないが、その先の未来に向けて大胆に実行していこう」と述べた。