Cardano(ADA、画像=Shutterstock)

Cardano(ADA)が長期的に10ドルに到達する可能性を巡り、市場では強気の見方が出ている。ただ、その実現には暗号資産市場での存在感を取り戻すだけでなく、実需につながる明確なユースケースの確立と、十分な資金流入が前提条件になるとの指摘が出ている。

ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」が20日(現地時間)に報じたところによると、市場分析家のジャック・ハンフリーズ氏は最近の論評で、Cardanoの低迷が続く背景と、反発に向けた条件を整理した。

Cardanoは足元で持ち直しを試しているものの、なお下落基調からは抜け出せていない。2024年12月に付けた高値1.32ドルからは81.8%安、2025年8月の高値圏1.019ドルからも76%安の水準にある。下落局面では、前回サイクルの安値圏を改めて試す展開となった。

2月6日には0.220ドルまで下落し、2023年6月以来の安値を記録した。その後は、2022年末から2023年にかけての安値帯と重なる水準で、もみ合いが続いている。

ハンフリーズ氏は足元の値動きについて、自身の期待と比べて「やや物足りない」と評価した。初期に0.01ドル前後で取引されていた時期と比べれば大きく成長したものの、市場で一定期間を経てきたプロジェクトとしては、想定していた価格帯には届いていないとの見方を示した。

一方で、技術的な基盤が大きく崩れたわけではないとも指摘した。Cardanoは主要な需要帯をなお上回って推移しており、反発余地は残されているという。この水準から回復が進めば、価格が一段高を試す可能性があるとみている。

同氏が示した目標価格は5〜10ドルで、市場分析家ダン・ガンバデルロ氏の見方とも近い。この価格帯は過去最高値の更新圏にあたり、現在値を基準にすると上昇率は1983〜4066%に達する計算だ。

ただ、焦点は価格目標そのものではなく、それを支える資金流入の有無にある。ハンフリーズ氏は、より高い価格帯を目指すには十分な流動性の呼び込みが欠かせない一方、新興ブロックチェーンとの競争がCardanoエコシステムの採用拡大に重荷となっていると指摘した。そのうえで、利用者に対して明確な差別化要因を示す必要があると強調した。

同氏は、Cardanoが市場内での立ち位置をさらに明確にする必要があるとして、「独自のアイデンティティが必要だ」と述べた。大規模な現実世界での採用が見込める特定のユースケースを打ち出すべきだとし、高い安全性を踏まえ、米国の投票システムや出生証明書など公的記録のオンチェーン化を候補として挙げた。

Cardanoエコシステムでも用途拡大に向けた取り組みは進んでいる。足元では分散型金融(DeFi)とリアルワールドアセット(RWA)が主な焦点となっている。昨年には、ステーブルコインの流動性強化に向けて8桁規模のADA投入を約束した。トークン化拡大に向け、Cardanoネットワークで初となる「x402」の発行も実施している。

Cardanoを巡っては、今後は単なる価格反発ではなく、実需を生むサービスを打ち出せるか、そして資金流入を呼び込めるかが問われる。安全性を前面に出した公的分野での活用であれ、DeFiやRWAの拡大であれ、市場に受け入れられる代表的な用途を確立できなければ、5〜10ドルという強気シナリオの実現は難しいとの見方が広がっている。

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