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AIデータセンター向け冷却技術を手掛けるPhononicが、売却に向けた協議を進めている。The Informationが20日、関係者の話として報じた。評価額は少なくとも15億ドル(約2250億円)とされ、一部の買い手候補は20億ドル(約3000億円)を超える水準を提示したという。

報道によると、Phononicは年初から投資銀行Lazardを起用し、今後の選択肢を検討してきた。協議はなお流動的で、売却ではなく追加の資金調達に踏み切る可能性もあるとしている。

取引が成立すれば、企業価値は2022年の資金調達ラウンド時に付いた6億ドル(約900億円)の評価を大きく上回ることになる。

Phononicは、AIデータセンター向け半導体の発熱を抑える「thermal kit」を主力製品とする。これは高帯域幅メモリ(HBM)やグラフィックス処理装置(GPU)に直接取り付けて冷却する部品だ。サーバーに搭載したコールドプレートに水を循環させる従来の液冷方式とは異なり、同社製品は空冷や液冷のソリューションと組み合わせて利用できるという。

NVIDIA製チップの高性能化が進むなか、冷却技術の重要性はAI分野で一段と高まっている。冷却が不十分な場合、AI半導体の過熱によるハードウェア損傷に加え、学習時のデータ転送速度の低下を招くおそれがある。

データセンター冷却分野では、関連企業の再編も活発化している。先月には、EcolabがKKRからデータセンター冷却企業CoolIT Systemsを47億5000万ドル(約7125億円)で買収した。さらに2025年末には、EatonがBoydの熱管理事業を100億ドル(約1兆5000億円)近い価格で取得している。

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