Rippleの事業拡大とXRP保有者への価値還元を切り分けて論じた。写真=Shutterstock

Cardano(ADA)創業者のチャールズ・ホスキンソン氏は20日、XRPについて「テザーに近い構造だ」との見方を示し、Rippleの事業拡大が進んでも、その利益がXRP保有者に直接及ぶわけではないと主張した。

ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」によると、同氏は同日のインタビューで、RippleはXRPを継続的に売却して運営資金を確保している一方、保有者は同社の収益や資産に対する権利を持たないと述べた。

ホスキンソン氏は、Rippleの最近の動きを、ブロックチェーンと従来型の事業モデルを組み合わせた「Web2.5」の流れの中で捉えている。Circleが開発中とされるArcやCantonにも触れ、この領域が今後の市場成長の大きな部分を担うとの見方を示した。その上で、Rippleも機関投資家向け事業の拡大を通じて同じ方向に進んでいると評した。

同氏が問題視したのは、こうした事業拡大がXRPの価値に直結しない点だ。具体例として、12億ドル規模のHidden Road買収、機関投資家向けのコンプライアンス対応の自動化につながる可能性があるプライバシー技術の開発、RLUSDステーブルコインの推進を挙げた。

これらの事業はRippleに大きな収益をもたらす可能性がある一方、その価値がトークン保有者に移転する構造にはなっていないと同氏は指摘した。

同氏は「XRPに価値が帰属する必要はない。その価値はRippleに行く」と述べた。さらにテザーを引き合いに、「テザーの価値も保有者に行くのではなく、パオロ・アルドイノの側に蓄積される」と付け加えた。

インタビューの進行役を務めたウェンディOは、Rippleに関する好材料が続き、強気相場が続けば、XRP保有者も価格上昇を通じて恩恵を受ける可能性があると指摘した。これに対しホスキンソン氏は、Rippleが大量のXRPを保有しているため、注目を集めて価格を押し上げた後にXRPを売却し、別の資産を取得する構図だと反論した。

また、取得した資産は引き続きRippleの管理下に置かれ、XRP保有者はそれに対する法的な権利を持たないとも述べた。

さらに、XRPにはステーキング報酬や企業利益への参加といった機能もないと主張した。「その意味では実質的にテザーに近い。ある企業が価値の大半を握り、保有者は決済手段やネットワークを受け取るが、そこから経済的価値の上昇分を直接得る構造ではない」と語った。

一方、XRP支持者の間では、こうした見方に異論も出ている。XRPはここ数年で大きく上昇し、過去10年でみれば2万%急騰した局面もあったとして、構造面の批判と実際の市場価格の動きは分けて考えるべきだとの反論がある。

ホスキンソン氏は、RippleのモデルはEOSを手がけたBlock.oneとも似ていると主張した。Block.oneは40億ドルを調達し、貸借対照表上ではビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)を含む110億ドル規模の資産を積み上げたが、EOSネットワーク自体はそれに見合う成果や恩恵を得られなかったと指摘した。

その上で同氏は、Cardanoについては供給量の80%を事前採掘しておらず、毎年数十億ドル規模のトークン売却を前提とした設計にもしていないと説明した。RippleはXRPを支えるのではなく、保有分を売却しているとの見方も示した。

規制面にも言及した。ホスキンソン氏は、Rippleのブラッド・ガーリングハウス最高経営責任者(CEO)が、新規暗号資産プロジェクトの大半を証券とみなす方向のルールを後押ししていると主張した。

こうしたルールは、XRPやビットコイン、イーサリアム、Cardanoといった既存資産には有利に働く一方、新規プロジェクトの競争を難しくする可能性があるという。その結果、少数のプロジェクトが市場を支配する、伝統金融に近い構造が形成されかねないと付け加えた。

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