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暗号資産市場でRAVEトークンが急落し、波紋が広がっている。BinanceとBitgetが最近の取引を調査する中、トークン供給の偏在や急騰前の取引所送金が明らかになり、チームウォレットを巡る不正疑惑が市場の焦点となっている。

ブロックチェーンメディアのCoinDeskが19日(現地時間)に報じたところによると、BinanceとBitgetはRAVEを巡る最近の取引活動について調査を開始した。取引所が直接確認に乗り出したことで、市場操作の有無に対する注目も高まっている。

価格下落は、プロジェクト側の説明後も止まらなかった。RAVE DAOはX(旧Twitter)への投稿で、「チームは最近の価格変動に関与しておらず、責任もない」と主張したが、焦点となっているオンチェーン上の疑義については具体的な説明を示さなかった。

市場で特に問題視されているのは、トークンの分布状況だ。総供給10億枚のうち約90%が、チームとの関連が指摘される3つのマルチシグウォレットに集中していた。さらに、急騰直前に数百万枚規模のトークンが取引所に移された痕跡も確認されており、意図的な価格操作だったのではないかとの見方が出ている。

取引所側も警戒を強めている。BitgetのCEO、グレイシー・チェン氏は調査が進行中だと明らかにし、Binanceの共同CEO、リチャード・テン氏も市場不正の兆候を点検する姿勢を示した。Gate.ioの名前も関連先として取り沙汰されている。

RAVEの値動きは極端だった。トークン価格は先週、約0.25ドルから27.33ドルまで9日間で急騰し、上昇率は約1万800%に達した。その後、18日には大規模な清算が発生し、清算額は4400万ドルに上った。ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)に次ぐ水準で、ショートポジションの清算が大半を占めたという。

オンチェーン分析者の間では、一連の動きがショートを積み上げさせた後に踏み上げる構図に近いとの見方が出ている。大量のトークン移動が売りシグナルと受け止められてショートが膨らんだ後、トークンが引き揚げられて価格が急騰し、ショート勢が強制清算されたという説明だ。

RAVE DAOは、Web3基盤のエンターテインメントプラットフォームとして、電子音楽イベント向けのオンチェーンチケット発券サービスを提供するとうたってきた。プロジェクトは2023年にイスタンブールで始動し、2025年の売上高は約300万ドル(約4億5000万円)だったとしている。主要取引所やブロックチェーンプロジェクトとの協力関係もアピールしてきた。

一方、プロジェクト側は運営資金とマーケティング費用の確保に向け、ロック解除済みトークンの一部を売却する計画は認めた。あわせて、価格や成果に連動するロックアップ制度の導入も検討しているとしたが、具体的な方式や時期は明らかにしていない。

市場の関心は、チームウォレットの実態と取引所への送金の経緯、そして取引所の調査結果に集まっている。今回の急騰・急落が単なる高ボラティリティにとどまるのか、それとも構造的な問題を示すのかによって、今後の市場の信認に影響を与える可能性がある。

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