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Ethereumのベースレイヤー取引件数が、2026年1~3月期に2億4000万件となり、四半期ベースで過去最高を更新した。レイヤー2の利用拡大とステーブルコイン需要の増加が主因とみられており、足元のETH価格の反発を支える材料として注目されている。一方で、取引件数の増加がそのままトークン価値の押し上げにつながるわけではないとの指摘も出ている。

ブロックチェーンメディアのCoinpostが18日(現地時間)に伝えたところによると、Ethereumの四半期取引件数が2億件を超えたのは初めて。

artemisanalyticsの集計では、今回の水準は2023年に記録した約9000万件から持ち直した結果で、約3年をかけて過去最高を更新した形だ。2024年は1億~1億2000万件のレンジで推移していたが、2025年半ば以降は回復ペースが加速した。

とりわけ、2025年10~12月期の1億4500万件から、2026年1~3月期には2億4000万件へと約40%増加し、伸びが鮮明になった。

背景として挙げられているのが、レイヤー2とステーブルコインの利用拡大だ。BaseやArbitrumは、低コストで取引を処理した後、その結果をEthereumのベースレイヤーでまとめて精算する仕組みを採用している。こうした処理の増加が、ベースレイヤー上の取引件数を押し上げたとみられる。

ステーブルコイン関連の指標も、ネットワーク活動の拡大を裏付けた。Ethereumベースのステーブルコイン供給量は過去最高の180億ドルに達し、世界のステーブルコイン市場に占める比率も約60%となった。

実際の決済や送金といった実需の拡大が、取引件数の回復を支えた構図だ。

こうしたネットワーク利用の改善は価格にも波及している。ETHは足元で2260ドル前後を推移し、直近1カ月では約10%上昇した。市場では、ネットワークの基礎指標の改善が価格に織り込まれ始めた兆候と受け止められている。

ただ、取引件数の増加が直ちにトークン価値の上昇に結び付くわけではない。2024年3月のDencunアップグレード以降、Ethereumでは1取引当たりのガス手数料収益が低下したとされる。

このため、レイヤー2の精算やブリッジ利用によってベースレイヤーの取引件数が増えても、それがETHのバーン増加や保有者価値の押し上げに直結しにくい構造が強まったとの見方が出ている。

それでも足元の価格反発は、投資家がネットワーク利用の拡大を前向きに評価していることを示している。ただ、この流れを市場が持続的な成長とみなすかどうかは、なお見極めが必要だ。

今後の焦点は、4~6月期も2億件超の取引件数を維持できるかにある。取引の増加がボットによるものではなく、実際のユーザー需要に基づくかどうかも重要な判断材料となる。

過去最高の取引件数が一時的な反発にとどまるのか、それとも価格回復につながる構造変化の出発点となるのか。次四半期の指標が焦点となりそうだ。

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