青瓦台で会議に臨むイ・ジェミョン大統領(写真=青瓦台)

イ・ジェミョン大統領は16日、中東情勢の緊迫化で供給網リスクが高まる中、これを産業構造の転換と製造業の競争力強化につなげるべきだとし、韓国版国富ファンドの創設を進める考えを示した。AIを基盤とする製造エコシステムの構築と、安定的な製造主権の確保を目指す。

同日、青瓦台で開いた会議で、イ・ジェミョン大統領は「自由貿易秩序の後退と地政学リスクの深刻化により、世界の貿易秩序は大きな転換点を迎えている」と述べた。そのうえで、「製造業の比重が高い韓国は、国家の命運を懸けて大胆な革新に踏み出さなければならない」と強調した。

また、先端技術と人材を国家安全保障の観点から保護するとともに、革新的な製品については公共調達を通じて政府が先行需要を創出すべきだとの考えも示した。特に、地域の製造業の高度化、AIを基盤とする製造エコシステムの構築、安定的な製造主権の確保に向け、韓国版国富ファンドの設立を着実に進める必要があるとした。

政府は昨年12月の大統領への業務報告で、国家戦略分野への長期投資を目的に、2026年上半期中に国富ファンドを設立する方針を明らかにしている。

イ・ジェミョン大統領は、供給網リスクへの先手対応の成果にも言及した。カン・フンシク秘書室長が中東・中央アジアの4カ国を歴訪し、原油など2億7300万バレル分を確保したことを取り上げ、「眠れないほど気をもんだはずだ。苦労が多かった」とねぎらった。

さらに「中東戦争が7週目に入る中、供給網リスクが急速に拡大しかねない局面だったが、難しい状況の中で大きな成果を上げた」と評価し、「経済・産業分野の被害を最小限に抑えるうえで大きく役立つだろう」と述べた。

政府の財政対応も進んでいる。産業通商資源部は10日、国会本会議の議決を経て、2026年の第1回補正予算として1兆980億ウォンを確定したと発表した。内訳は、供給網安定化に8691億ウォン、被害産業支援に1459億ウォン、製造AI大転換(M.AX)支援に830億ウォン。

このうち、ナフサの需給混乱に対応する「ナフサ需給安定支援」事業には、政府案から2049億ウォンを増額計上した。ナフサの導入単価上昇分の50%を補助する仕組みで、補正予算編成後にさらに上昇したナフサ価格を反映し、支援対象を基礎油分まで広げた。

産業通商資源部は、こうした措置が生活必需品の需給安定と物価の安定につながるとみている。

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