写真=トランプ米大統領とジェローム・パウエルFRB議長(Shutterstock)

ドナルド・トランプ米大統領が、ジェローム・パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長に対し、任期満了後も退任しない場合は解任する可能性があるとの考えを示した。FRB本部の改修工事を巡る捜査が進む中、後任候補とされるケビン・ウォッシュ元FRB理事の上院承認にも影響が及んでいる。

海外メディアの報道によると、トランプ大統領は15日のインタビューで、パウエル議長を「無能だ」と批判したうえで、5月の任期満了後も職にとどまるなら、自ら解任できるとの認識を示した。

トランプ大統領はまた、2期目政権の発足当初から議長交代を検討していたものの、波紋を避けるため実行には移さなかったとも説明した。

こうした発言の背景には、FRB本部の改修事業を巡る捜査がある。米司法省が調べを進めており、トランプ大統領は工事費の膨張を強く問題視している。大統領は「自分なら2500万ドルで済む建物に、40億ドルかかることになりそうだ」と主張した。

捜査の焦点は、歴史的建造物2棟を含む約25億ドル規模のFRB本部改修事業と、パウエル議長の議会証言の一部にあるとされる。

トランプ大統領はパウエル議長の後任として、ケビン・ウォッシュ元FRB理事を指名した。現在、上院で承認手続きが進められているが、今回の捜査と政治的対立が審査の行方を左右する要因になっている。

政界の反応は割れている。共和党のトム・ティリス上院議員は、司法省の調査が全面的かつ透明に完了するまで、FRB議長を含む関連人事の承認案件に反対する考えを示した。

これに対し、トランプ大統領はウォッシュ氏の承認見通しについて、「まだ見極める必要がある。難しいかもしれない」と述べる一方、ティリス議員が意図的に承認を妨げることはないとの見方も示した。

法的対立も拡大している。米司法省は最近、事前通告なしにFRB本部工事の現場を訪れたが、事前承認がなければ立ち入りは認められないと告げられたという。

FRB側の外部弁護士を務めるロバート・ハー氏は、こうした検察側の手続きに反発している。

これに先立ち、ジェームズ・ボアズバーグ連邦地裁判事は、関連する召喚状2件を無効とした。その際、今回の調査はパウエル議長に利下げや辞任を迫るためのものと受け止められかねないと指摘していた。

一方、上院銀行委員会は21日、ウォッシュ氏の承認公聴会を開く予定だ。ティム・スコット上院銀行委員長は、捜査が数週間以内に終結し、その後に承認手続きが進むとの見通しを示したが、具体的な根拠には触れなかった。

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