FasooAIは4月15日、ソウル・汝矣島のフェアモント・アンバサダー・ソウルで年次カンファレンス「FDIシンポジウム2026」を開催した。企業のAI転換(AX)に向けた段階別戦略を示すとともに、新ソリューションも披露した。
イベントは「持続可能なAI革新(Sustainable AI Transformation)」をテーマに実施され、IT・セキュリティ分野の企業や機関の関係者約400人が参加した。
FasooAIは、社名変更後初の対外イベントとして同カンファレンスを位置付けた。基調講演や各セッションでは、AXを実装するための段階別アプローチや顧客事例を紹介したほか、AXコンサルティングサービス「FAAX」とAXプラットフォーム「Ellm」を初公開した。
基調講演に登壇したチョ・ギュゴン代表は、持続可能なAXの実現には、長期的な投資収益率(ROI)とリスク管理の両立が重要だと強調した。AIを実際の事業成果につなげるには、AI活用に適したデータとガバナンス基盤の整備が中核になると説明した。
また、AIエージェントの自律動作が想定外の結果を招く可能性があるほか、サイバー攻撃の大規模化・高速化も進んでいるとして、データ、セキュリティ、運用を一体で設計する必要があると指摘した。
ユン・ギョング専務とコ・ドンヒョン常務は、企業がAXの実証段階から全社展開へ進めない主な要因として、データ品質のばらつきや分散、ガバナンスの欠如、ROI検証の難しさ、人材・能力不足、既存システムとの統合課題を挙げた。
これに対する対応策として、業務支援型AI(Assistant AI)から、協業中心のAgentic AI、さらにAgent Orchestrationへ進む3段階のAXアプローチを提示した。ユン専務は、Ellmについて、企業データを基盤にAgenticアプリケーションを迅速に構築・運用できるよう支援する中核プラットフォームだと説明した。
月末の合併で発足予定の米国法人Symbologicでは、初代CEOに就任予定のロブ・マラノ氏とロン・アーデン副社長も登壇し、グローバル市場におけるAX推進とAIセキュリティ構築の事例を紹介した。Sparrowのチャン・イルス代表は、セキュアコーディングエージェント「Sparrow AI」を公開した。
チョ代表は、「今回のFDIを出発点に、実行可能なAXを支援する企業としての地位を確立していく」と述べた。その上で、「AIプラットフォーム、Agentic AI、ガバナンスソリューション、コンサルティングなどのポートフォリオを継続的に拡充・高度化し、国内外の顧客基盤を広げていく」と語った。