NetflixがApple TV向けアプリを独自プレーヤーに切り替えたことで、tvOSの標準機能の一部が使えなくなり、ユーザーの反発が強まっている。巻き戻し時の字幕表示やリモコン操作の利便性が損なわれ、解約を示唆する声も出ている。
米ITメディアの9to5Macが15日(現地時間)に報じた。Netflixは最近、Apple TV向けアプリでtvOS標準プレーヤーの採用をやめ、他プラットフォームと共通の独自プレーヤーへ切り替えたという。
この変更により、iPhoneのリモコンアプリを使った再生操作の一部が制限されたほか、巻き戻し時に字幕を自動表示する機能や、会話を強調する機能など、tvOS向けの機能が利用できなくなった。Siri Remoteでコンテンツの終了時刻を確認する機能も使えなくなった。
機能縮小に伴い、ユーザー体験の悪化を指摘する声が相次いでいる。特に、10秒単位の早戻しや早送りに複数回のボタン操作が必要になるなど、操作の手間が増したとの不満が目立つ。Redditなどのオンラインコミュニティでは、解約を検討するとする加入者の投稿も増えているという。
Netflixは公式な見解を示していない。ただ、業界では、全プラットフォームでUIを統一し、広告表示の効率化を図る狙いがあるとの見方が出ている。
Netflixはこれまで、Apple TVの統合検索機能「Up Next」に対応しないなど、Appleのエコシステムとの連携には消極的だった。そうした中で、Apple TV版の利点の1つとみられていた標準プレーヤー対応まで終了したことで、ユーザーの間ではサービス品質の低下を懸念する声が強まっている。
さらに、今回の刷新が料金引き上げの時期と重なったことで、「値上げの一方で使い勝手は悪化した」との批判も広がっている。
今回の対応は、プラットフォームごとの最適化よりも、自社システムの一元管理を優先した結果と受け止められている。専門家は、反発が続いてもNetflixが独自プレーヤー運用の方針を見直す可能性は高くないとみている。Apple TVの直感的な操作性を評価してきた既存ユーザーにとっては、ロイヤルティ低下や離反につながる可能性もある。