Nissanは4月14日、長期ビジョン「モビリティの知能化で、毎日を新しい体験に」を公表した。AI Defined Vehicleを中核に据え、長期的に全ラインアップの約90%へAI活用の走行技術を展開する方針を打ち出した。ソフトウェア、電動化、商品構成の見直しを一体で進める。
同社が掲げるAI Defined Vehicleは、自動運転性能の高度化を担う「AIドライブ技術」と、移動中のユーザー体験を広げる「AIパートナー技術」で構成する。AIドライブ技術では、既存の先進運転支援システム(ADAS)や車両制御、安全技術にAIを組み込み、自動運転の高度化を図る。AIパートナー技術は、車両と日常生活をつなぐ役割を担うとしている。
具体策として、今夏発売予定のElgrandに次世代ProPILOTを導入する。2027年度末までには、エンドツーエンド型の自動運転技術の実現を目指す方針で、AIドライブ戦略の中核に位置付ける。
電動化では、自社の電動モーター駆動システム「e-POWER」を軸に展開する。フレーム車向けのハイブリッド技術を自社開発するほか、パートナーシップを通じてプラグインハイブリッド(PHEV)とレンジエクステンダー型電気自動車(EREV)も拡充し、商品選択肢を広げる考えだ。
商品戦略では、収益性の改善に向けて車種数を現在の56から45へ絞り込む。車種はハートビートモデル、コアモデル、成長モデル、パートナーモデルの4カテゴリーで管理する。あわせて、販売の80%以上を3つの中核製品群で占める体制への転換を進める。
新車戦略もこれに沿って進める。e-POWERを採用する新型X-TrailとRogueはグローバルのコアモデルに位置付け、Juke EVは欧州市場向けのコアモデルとして発表した。米国市場向けのXterra、日本市場向けのSkylineも先行公開した。
地域戦略では、日本、米国、中国を中核市場に設定した。販売目標は、日本が2030年度に55万台、米国と中国がそれぞれ100万台としている。
あわせて、経営再建計画「Re:Nissan」の進捗にも触れた。コスト構造の改善と生産能力の調整は計画通りに進んでいるとし、詳細は5月の業績発表で公表する予定だ。今年下半期には追加戦略も発表する。