米証券決済大手のDTCCが2026年後半に初期のトークン化サービスを投入する計画を示したことを受け、XRPコミュニティではRipple関連インフラとの接点に関心が集まっている。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが14日に報じたところによると、新サービスはDTCCのシステム内で扱う証券情報を分散型台帳技術(DLT)に記録する一方、既存の集中型インフラは維持する構成となる。
DTCCは今回の計画を通じ、トークン化を検証段階から実装段階へ進める姿勢を鮮明にした。ブロックチェーンで既存の金融システムを置き換えるのではなく、従来の金融インフラと組み合わせて活用する考えだ。
米下院の公聴会でもDTCCの経営陣は、トークン化は既存の法規制に準拠して進めるべきだと説明した。取引後処理の改善、資産移転の効率化、市場の安定性維持を主な目的に掲げている。
XRPコミュニティがDTCCの動向を注視する背景には、同社の影響力の大きさがある。DTCCはDTC、NSCC、FICCといった米金融システムの中核子会社を通じて、取引処理を担っている。
コミュニティが関連材料として挙げるのが、Rippleによる2025年のHidden Road買収だ。Hidden Roadは現在、Ripple Primeの名称で展開されており、FICCの会員社になったという。
また、Ripple PrimeはHidden Roadの運用にXRP Ledgerを統合し、取引後処理のスピードを高めた。ステーブルコイン「RLUSD」も担保資産に組み入れたとしている。
もう一つの接点として取りざたされているのが、DTCCが過去に買収したSecurrencyだ。SecurrencyはDTCCのデジタル資産部門に組み込まれ、複数のブロックチェーン上でトークン化証券を支援する技術を提供している。
その一部ネットワークがRippleのインフラと互換性を持つことも、XRPコミュニティの期待を支える材料になっているという。
コミュニティ研究者のSMQKEは、こうした構造によって、XRPを含む資産がDTCCシステムに接続された決済レイヤーで役割を担う可能性が開けると主張した。市場アナリストのチャートナードも、DTCCの計画について「一見すると小さな動きに映るかもしれないが、XRPにとってはより広い意味を持ち得る」との見方を示した。
もっとも、これを裏付けるDTCCやRipple側の公式な確認は現時点で出ていない。
一方、DTCCは相互運用性を重要課題に位置付けている。トークン化が分断されればコスト上昇や流動性低下につながりかねないと警告しており、デジタル資産と既存の金融システムをつなぐオープン標準とインフラを重視する姿勢を示している。