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Zoomのエリック・ユアン最高経営責任者(CEO)は、AIの普及によって反復業務や事務作業の自動化が進み、将来的に週5日勤務が週3日勤務へ移行する可能性があるとの見方を示した。

TechRadarが4月14日(現地時間)に報じたところによると、ユアン氏は米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューで、AIエージェントと自動化の進展が働き方そのものを変え得ると述べた。

ユアン氏は、意味のある仕事に充てる時間を維持しながら、煩雑な定型業務に費やす時間を減らせれば、1週間あたりで相当の時間を節約できると説明。エージェント型AIが成果物の質や生産性を大きく押し上げれば、週5日勤務を前提とする必要は薄れるとの認識を示した。

自身の働き方についても、「週5日働くのは嫌いだ。5日働く必要はまったくない」と発言。「今後5年以内に、社会全体が週3日勤務へ向かう」との見通しを語った。

一方で、こうした生産性向上がすべての職種に同じ形で及ぶわけではないとも指摘した。とりわけ若手やエントリーレベルの職種では、AIによる生産性向上の影響を直接受ける可能性があり、一部の新卒採用にも影響が及び得ると認めた。

また、AIによって生まれた余暇を単なる休息で終わらせるべきではないとの考えも示した。「海辺で時間を楽しむことはできるが、子どもたちも新しく興味深いことを見つけられる必要がある」と述べ、再教育やスキル強化、新たな仕事への準備に時間を振り向ける必要があるとした。

AIによる勤務時間の短縮を巡っては、ユアン氏だけが同様の見方を示しているわけではない。JP Morgan Chaseのジェイミー・ダイモンCEOや、OpenAIのサム・アルトマンCEOも、AIの進展が勤務週の短縮につながる可能性に言及している。

今回の発言は、リモート協業ツールを手がける企業のトップが、勤務日数の縮小時期について「5年以内」と具体的な時間軸を示した点で注目される。

Zoomの現在の勤務方針も、こうした問題意識と無関係ではない。同社はおおむね週2回の出社を求める一方、オフィスから離れた地域に住む従業員にはリモート勤務の機会を設けるなど、比較的柔軟な運用を採っている。

ユアン氏の発言は、AIを活用した生産性向上が単なる業務効率化にとどまらず、企業の勤務制度そのものに影響を与える可能性を示したものといえそうだ。

今後は、AIが反復業務をどこまで安定的に代替できるかに加え、その過程で生じる若手職の縮小懸念にどう対応するかが課題となる。勤務時間の短縮が現実味を帯びた場合でも、企業と労働市場の双方で、再教育と役割の再設計を並行して進める必要がある。

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