政府は6月3日の統一地方選挙を前に、公明選挙に向けた対応を省庁横断で強化する。とくに人工知能(AI)を悪用した偽情報への対策を重点課題に据え、捜査体制の強化やプラットフォームとの連携、投票支援策の拡充を進める。
キム・ミンソク首相は14日、政府ソウル庁舎で「第9回統一地方選挙に備えた公明選挙関係閣僚会議」を主宰した。政府は、AIを悪用した偽情報の拡散が選挙環境を大きく脅かしているとして、同会議を例年より1カ月以上前倒しで開いた。
キム・ミンソク首相は「国民主権に基づく政府として、これまでのどの選挙よりも公正で清潔な選挙となるよう最善を尽くす」と述べたうえで、「安定した選挙管理に必要な行政・財政支援も滞りなく行わなければならない」と強調した。
また、「偽情報は表現の自由ではなく民主主義への挑戦であり、明白な犯罪だ」と述べ、警察庁など関係省庁に厳正な対応を求めた。
政府は2月6日、行政安全部に「公明選挙支援状況室」を設置した。地方政府や警察庁などと連携しながら選挙関連の状況を点検し、事件や事故に迅速に対応する協力体制を整えた。行政安全部は約7900人を対象に、選挙人名簿の作成など法定選挙事務に関する集合研修も実施した。
偽情報対策では、警察庁が虚偽情報を拡散する媒体に対する集中取り締まりを進めている。法務部は、科学的捜査手法を活用して偽情報の流布経路を迅速かつ精密に追跡するなど、徹底捜査の方針を示した。
科学技術情報通信部は、ディープフェイクを使った偽情報の生成・拡散を防ぐため、検知・遮断技術の開発を積極的に支援している。放送通信委員会は、主要プラットフォーム事業者との緊密な連携を通じて、偽情報の早期遮断を目指す。
検察は警察、選挙管理委員会とともに、選挙事件への司法対応を厳正かつ迅速に進める方針だ。このため、596人規模の「選挙犯専担捜査班」を編成し、非常勤務体制を敷いている。
法務部、検察、警察は、偽情報の流布に加え、金品授受、公務員らによる違法な選挙介入、選挙絡みの暴力など、選挙期間中に発生するあらゆる違法行為に対し、不寛容原則で厳正に対応することで一致した。
教育部は、学生有権者が公明選挙の重要性を認識し、適切に投票に参加できるよう支援している。選挙日時点の学生有権者は19万5907人で、このうち外国人は2928人という。
国防部と保健福祉部は、軍の将兵や高齢者、障害者らに対し、投票方法や日程の案内、関連教育を実施するなど、投票支援が必要な有権者の参政権行使を後押しする方針だ。
会議終了後、キム・ミンソク首相は政府ソウル庁舎で国民向け談話も発表した。この中で「AIを悪用した偽情報は、法が許す最大限の範囲で厳重に処罰する」としたうえで、「金品授受や選挙暴力など5大選挙犯罪についても、不寛容原則で厳格かつ断固として対処する」と強調した。
一方、郵政事業本部は、選挙郵便物の迅速かつ安全な配送に向け、5月12日から6月3日までを特別処理期間に設定する。期間中は必要な人員、装備、保安体制を整え、特別体制で運用する計画だ。