Geminiのイメージ写真=Shutterstock

Google WorkspaceでGeminiを無効にすると、Gmailの受信トレイ自動分類やスペル・文法チェックなど、従来から使われてきた機能まで停止する仕様になっていることが分かった。Geminiだけを選んでオフにしにくい設計が、結果的にAI機能の利用を促しているとして批判が出ている。米ITメディアのEngadgetが4月13日(現地時間)に報じた。

Googleはここ数年、GmailやChrome、ドキュメント関連ツールなど、主要サービスにGeminiを順次組み込んできた。一方で、作業中に表示される提案や補助機能を煩わしいと感じる利用者もおり、Geminiを無効化するには複雑な設定が必要だという。

Gemini関連機能をオフにするには、GmailのWeb版を起点に、スマート機能に関する設定を段階的に無効化しなければならない。まずGmail設定の「全般」タブで、チャットやMeetなどに適用されるスマート機能をオフにする。続いて、Workspace全体のスマート機能設定管理メニューで、他製品との連携オプションも解除する必要がある。日本や欧州経済領域(EEA)など一部の国・地域では、これらの機能は初期設定で無効になっている。

問題は、この設定を進めると、GeminiだけでなくWorkspace全体の基本機能にも影響が及ぶ点だ。Gemini統合を外すと、Gmailの受信トレイ自動分類に加え、各サービスで利用できるスペル・文法チェックや、入力補完機能の「スマート作成」も使えなくなる。

さらに、PCのデスクトップ通知や配送追跡のステータス表示など、AIと直接関係が薄いとみられる機能までスマート機能の対象に含まれており、同時に停止するという。

こうした事態の背景には、GoogleがWorkspace内の機能を個別に細かく制御できる仕組みを十分に用意していないことがあるとみられる。例えばGmail側で設定を変更すると、GoogleドキュメントでのGemini無効化とあわせて、Gmailの予定をカレンダーに自動表示する連携機能まで止まることがある。

このため、利用者はGeminiだけを選択的に外しにくく、AIサービスの利用を事実上促す設計だとの見方が出ている。従来の連携機能や利便性を維持するならGeminiも受け入れるしかなく、Geminiを切るなら既存機能の一部を諦めなければならない構図になっている。

特に企業向けのWorkspaceでは、組織単位で管理されているため、個人設定だけでGeminiを完全に排除するのはさらに難しい。Gmailでスマート機能をオフにしても、ドキュメントやスプレッドシートではGeminiアイコンが表示されたままになる場合があり、完全に無効化するには管理者権限が必要になる。

こうした仕様を踏まえると、GoogleがAIエコシステムの拡大を優先し、既存の利便機能と引き換えにGeminiの利用を促しているとの批判は避けられそうにない。

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