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Strategyを評価するうえで、ビットコインの保有量や純資産価値(NAV)に対するプレミアムだけでなく、資本構成を示す「増幅」指標の重要性が高まっている。CoinDeskが13日(現地時間)、こうした見方を報じた。

増幅は、Strategyの保有ビットコインに対して、総負債や優先株といった負債性資本がどの程度積み上がっているかを示す指標だ。足元では約33%とされる。

この数値が高まるほど、同社の普通株であるMSTRはビットコイン価格の変動に対して敏感になる。構造としてはレバレッジに近く、増幅の拡大に伴って企業全体のリスク水準が上がり、普通株が最終的に引き受ける値上がり益と値下がり損の振れ幅も大きくなる。

資本構成の上位には、約82億5000万ドルの転換社債が位置する。最も優先順位の高い請求権に当たる。

その下には、STRC、STRK、STRD、STRFなどの優先株が並ぶ。規模は額面ベースで約103億ドル。最も劣後する位置にあるのが普通株MSTRで、最終的な損益を引き受ける構造となっている。

これまで市場では、ビットコイン価格とMSTRのNAVプレミアムを軸に同社を評価する傾向が強かった。ただ、増幅がさらに上昇すれば、リスク評価の主軸がこの指標に移る可能性があるとの見方も出ている。なかでも注目されているのが、STRCの取引拡大だ。

STRCは、Strategyがビットコイン保有を積み増すための中核手段として設計された。資本構成上は普通株より優先され、負債には劣後する位置付けで、年11.5%の配当を毎月現金で支払う。

STRCの取引規模の比率は一時、MSTRに対して1桁台前半にとどまっていたが、最近は週間ベースで約20%まで拡大し、局面によっては25%を超えたという。

MSTRダッシュボードによると、先週金曜日のMSTRの売買代金は17億ドルで、30日平均の25億ドルを下回った。一方、STRCは5億2600万ドルと、平均の2億5900万ドルの約2倍に達した。日次では、MSTRの取引量の半分近い水準まで膨らんだとしている。

こうした変化は、増幅の運営負担を高める可能性がある。STRCの取引が拡大するほど普通株発行への依存は低下する半面、資本構成の調整は難しくなり得るためだ。

また、普通株の発行は、ビットコインに対するパフォーマンスを押し下げる要因にもなり得ると指摘された。実際、直近30日間でビットコイン価格に大きな変化がなかったにもかかわらず、MSTRは11%下落したとのデータも示された。

増幅が低い局面では、MSTRはレバレッジをかけたビットコインのような値動きを見せる可能性がある。しかし、増幅が高まるにつれて管理の難易度も上がり、さらに年約11億2000万ドルの義務負担も重なる。

このため、Strategyへの投資判断では、保有ビットコインの規模だけでなく、負債や優先株が普通株にどのような負担を与えるかまで含めて見極める必要がある。

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