Cardano(ADA)創業者のチャールズ・ホスキンソン氏は、大型の暗号資産イベントに資金を振り向けるだけでは、ADA価格の押し上げやエコシステムの成長にはつながりにくいとの見方を示した。代替策として、世界各地に常設のコミュニティ拠点を整備する必要があると訴えている。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが13日に報じたところによると、同氏は主要業界イベントやパーティーへの参加だけでは、新規利用者の獲得やCardanoエコシステムの実質的な拡大は難しいと指摘した。
こうした発言の背景には、Cardanoコミュニティ内でトレジャリー資金の使途を巡る議論がある。採用拡大と長期的な価値向上に資する配分のあり方が焦点となるなか、ホスキンソン氏は、単なる露出拡大だけではADA価格の上昇には不十分だと主張した。
その代替策として同氏が示したのが、各地域に常設のコミュニティ拠点を設ける構想だ。拠点で毎週イベントを開き、開発者同士の協業や新規プロジェクトのインキュベーションを継続的に進めることで、より多くの参加者をエコシステムに呼び込めると説明した。
具体例として挙げたのが、ブエノスアイレスのハブだ。同拠点では月2回、100〜200人規模の参加者を集め、ハッカソンやスタートアップのインキュベーション、隔週のミートアップなどを支援しているという。単発のイベントよりも、こうした常設拠点の方がエコシステム拡大に有効だとの考えだ。
議論の直接のきっかけとなったのは、Cardano財団とEmurgoが提案した予算案だ。同案には、シンガポールで開かれるTOKEN2049とCardano Summit 2026への参加支援として、1400万ADAを割り当てる内容が盛り込まれた。初期集計では、代表者制度のDRepの多くが同案に反対票を投じたとされる。Cardano Cypherpunks、HOSKY、Goofycrispなど一部のDRepも反対を表明している。
ホスキンソン氏は以前から、Cardano成長の中核は新規利用者の流入にあると強調してきた。これは価格面に加え、分散型金融(DeFi)の活性化にもつながるとの見方だ。パートナーチェーンのMidnightも、この戦略の一環として言及された。
Midnight財団は、NIGHTのエアドロップ対象をADA保有者に限定せず、Solana(SOL)、Bitcoin(BTC)、XRPを含む7つの別コミュニティにまで広げた。
さらにホスキンソン氏は、Midnightを活用してXRPとBitcoinをCardanoのDeFiエコシステムに統合する構想も示唆した。これにより、これら資産の遊休流動性をCardanoに取り込めるとみている。
一方、ADAは年初来で低調な推移が続き、時価総額ランキングでは上位10位圏にとどまっている。足元の価格は0.25ドル(約38円)前後、時価総額は86億ドル(約1兆3000億円)となっている。