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Coinbaseのブライアン・アームストロング最高経営責任者(CEO)が、スコット・ベッセント米財務長官の求める「CLARITY法」の早期審議を支持した。これまでステーブルコイン保有者への報酬付与を禁じる条項に反対してきたCoinbaseが、法案支持に傾いたとの見方が広がっている。

ブロックチェーンメディアのCoinPostが10日付で伝えたところによると、ベッセント長官は米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)への寄稿で、デジタル資産規制の整備は急務だと訴えた。ドル建てのイノベーションを米国内にとどめるには、包括的な立法が欠かせないと主張。X(旧Twitter)でも、上院銀行委員会に対し法案審議の前倒しを改めて促した。

Coinbaseはこれまで、最新の改定案への支持を留保していた。最大の争点は、ステーブルコイン保有者への報酬付与禁止条項にある。

同社は、2025年のステーブルコイン関連収益が13億5000万ドルに達したことを踏まえ、この条項が利用者の保有インセンティブを損ない、自社の収益構造にも重荷になりかねないと懸念してきた。

ただ、足元では同社の姿勢に変化が見え始めている。アームストロングCEOは、超党派の議員とスタッフがここ数カ月にわたり法案の整備に取り組んできたことに、深い謝意を示した。

Coinbaseのポール・グリウォル最高法務責任者(CLO)も、ステーブルコインの利回りを含む主要争点について、合意は目前に迫っているとの認識を示した。法案文言を巡る中核的な対立が、一定程度まで絞り込まれてきたことをうかがわせる。

ベッセント長官は、規制の不確実性が米国の暗号資産企業をアブダビやシンガポールなど海外市場へ押し出していると警告した。その上で、CLARITY法が成立すれば、次世代の金融イノベーションを米ドル基盤の枠組みの中で展開でき、主導権の維持にもつながると強調した。

法案を巡る議論が、単なる業界規制にとどまらず、ドル基盤の金融インフラを巡る主導権争いと結び付いていることを改めて印象付けた格好だ。

上院での審議日程にも注目が集まっている。シンシア・ルミス上院議員は先週、4月後半に上院銀行委員会で法案のマークアップが行われる可能性があると述べた。

一方、分散型金融(DeFi)規制や、政府高官による暗号資産保有の制限は、なお残る論点とされる。法案支持の広がりは見られるものの、細部の調整は終わっていない。

こうした中、ホワイトハウスの大統領経済諮問委員会(CEA)は8日、報告書を公表した。銀行業界が指摘してきた大規模な預金流出リスクについて、定量データで裏付けるのは難しいと反論した。

CEAはまた、ステーブルコインの利回りを禁じても、銀行融資の保護に実質的な効果は乏しいとの見解を示した。ステーブルコイン報酬規制を巡る論争で、Coinbase側の主張を後押しする材料が加わった形だ。

今後の焦点は、上院銀行委員会が4月後半に実際にマークアップへ進むかどうか、そしてCoinbaseが問題視してきたステーブルコイン報酬条項がどの程度修正されるかに移っている。米財務長官の公開要請、大手取引所の支持姿勢、ホワイトハウス諮問機関の報告が重なり、CLARITY法を巡る議論は再び加速する可能性が高まっている。

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